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『少しくらい頭を冷やして』
セブは怒りで震えていたが、私は当然の報いだと言うような目で睨んだ。セブはすぐに魔法で全身を乾かした。
ハリー達は口々にセブと話していた。
｢＿復習は蜜よりも甘い。お前を捕まえるのが我輩であったらと、どんなに願ったことか……｣
この人、過去の出来事をネチネチと引きずるタイプか…と謎にガッカリしていた。13歳の少年相手に喧嘩してるし
｢蛙の子は蛙だな、ポッター！｣
次の瞬間、ハリーは杖を構えた。
｢エクスペリアームス！｣
この呪文を聞いた時、セブの杖が飛ばされるのだと思ったが違った。しかし、同時にハーマイオニーとロンも呪文を唱えていたため、足元から吹き飛んで壁に激突し、ズルズルと床に滑り落ちた。たらりと額に血が流れてきた。
私はすぐに駆けつけ、以前、セブに貰ったハナハッカ・エキスを使い、応急処置をしておいた。セブに少しガッカリしたものの、優しい人には変わりない。
私が応急処置している間に話が進んでいたが、多分問題は無い。
｢＿本当に何が起こったのか、証明する道はただ一つだ。ロン、その鼠をよこしなさい。｣
｢こいつを渡したら、何をしようと言うんだ？｣
｢無理にでも正体を顕させる。もし本当の鼠だったら、これで傷つくことはない｣
ロンは躊躇ったが、鼠を差し出した。
｢A、もう一度杖を貸してくれないか｣
『はい、殺しちゃダメだよ』
シリウスは私の杖を受け取ったが、私の言ったことは聞いていない様子だった。
｢シリウス、準備は？｣
｢一緒にするか？｣
｢そうしよう
三つ数えたらだ。いち＿＿に＿＿さん！｣
青白い光が2本の杖からほとばしった。一瞬、スキャバーズは宙に浮き、そこに静止した。そして次の瞬間一人の小柄な男が立っていた。小柄と言ってもハーマイオニーの背丈とは変わらないので私よりは背が高い。
｢やぁ、ピーター しばらくだったね｣
リーマスが朗らかに声をかけた。リーマスは静かに怒るタイプだから本当に怖いと思う。
｢シ、シリウス……リ、リーマス……
友よ…懐かしの友よ…｣
｢ジェームズとリリーが死んだ夜、何が起こったのか、今話していたんだがね、ピーター。君はキーキー喚いていたから、細かいところを聴き逃したかもしれないな＿｣
｢リーマス 君はブラックの言うことを信じたりしないだろうね。……あいつは私を殺そうとしたんだ、リーマス｣
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作者名：作者 | 作成日時：2022年3月14日 21時
