53 日輪 ページ7
A視点
最終選抜からおよそ10日が経過した。
今日、予定では日輪扇子を届けに、
刀鍛冶の人が来るらしい。
…確か、鋼塚さん？だったかな。
「お前ェ、随分とまァ隊服が様になってんなァ。」
縁側で涼んでいると師範に声をかけられた。
『…師範の方が似合っていると思います。』
半分皮肉、といったところだろう。
残り半分は本心と事実かな。
ちりん…ちりん…
何処かから涼しげな風鈴音が響いてきた。
私は聞いたことなどないが子守唄のようで。
「…屋敷に風鈴なんてあったかァ？」
…あ。
『私は知りません。』
…ん？
軽い怪談話だろうか。
市販も地味に…いや、何でもない。
「…すみません、風柱様のお宅で
間違いないでしょうか。」
玄関から聞こえてきた声に
2人して肩を跳ねさせたのは言うまでもないと思う。
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実弥視点
あーー、びびったァ。
この感じは刀鍛冶か？
そうか。そうであって欲しい。
一見…と言うより心から冷静なAと共に
玄関へ足を進める。
…こんだけひとつ屋根の下で暮らしていても、
何か起こるどころか敬語さえ外れない。
確かに師範なのはそうだが…
むしろ凄いわァ。
やめていただけるのならやめていただきたい。
…俺ァ心が歪んじまったんだなァ。
「刀鍛冶の者です。」
この一言でどれだけ安心出来たことか。
「はいィ、只今。」
あー、此奴か。
確か刀を傷つけると誰彼構わず殺しにくる奴だ。
鬼殺隊士相手によくできるよなァ。
『鋼塚さん、ですよね？』
「嗚呼そうだ、早く入れろ。」
ある意味すごいな。鋼塚。
居間まで案内すると、どかっと胡座をかいた。
俺は同じように普通に胡座をかき、Aは正座。
「刀、絶対に
折るなよ？無くすなよ？傷付けるなよ？
そんなことをしたら命はない。末代まで呪う。」
さっきからずっとこんなんだが、
Aも流石Aと言ったところ、
華麗に全て無視している。
…何処が時透に似てきた気がする。
「お前のはまぁ扇子だ。
両手分有るからな。」
そう言って出された閉じられた銀色の扇子。
「色が変わるから開いてみろ、ほらよ。」
Aに丁寧に手渡すと、
いかにも興味津々に見ていた。
親指で無表情で扇子を撫でるA。
少し見つめ、やっと開いた。
その色はー
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実弥 - 更新ファイト！ (2021年1月7日 19時) (
レス) id: be651dffc3 (このIDを非表示/違反報告)
ノン - 面白いです。これからも、頑張ってください！応援してます。続きが楽しみです！首を長くして待ってます！ (2020年8月18日 17時) (レス) id: 5790125387 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮。 - コノハさん» 閲覧有難う御座います！頑張ります。 (2020年8月10日 19時) (レス) id: 869122460a (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - はやくどうまさんとあかざにあってみたいです。 (2020年8月9日 15時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮。 - みすずさん» コメント、有難うございます！今日から更新再開していきます、宜しくお願い致します！ (2020年8月7日 2時) (レス) id: 869122460a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：覇戮。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hal0-0/
作成日時：2020年5月20日 12時
