似た者同士〔食満留三郎〕 ページ3
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｢ 却下よ ｣
その一言で、場の空気は一気に張り詰めた。
｢特に食満留三郎。あんたの作戦は現実的でない上にそれぞれの得意分野を無視した配置形態。話にならないわ。一体六年間何を学んできたわけ？｣
｢ こんの...黙って聞いてりゃ.... ｣
｢ 表に出ろ朝比奈A！俺と勝負だ！｣
五年生に抑えられる留三郎は、既に鉄双節棍を懐から出していて。一切動じないAは、その様を見てわざとらしく鼻で笑う。
｢ お前のその態度はいつも気に食わなかったんだ！見下すような言い様！何とかしたらどうだ！｣
｢ 見下してるのはそっちでしょう！？くのたまばかり守備にまわして！鍛錬と喧嘩の違いも分からない馬鹿の癖に！｣
｢ 馬鹿とは何だ馬鹿とは！！お前含めた男勝りは先発の班に入っているだろうが！｣
｢ 誰が男勝りよ！！ ｣
終わりの見えない口喧嘩。
終止符を打ったのは若い山本シナ先生の声だった。
留三郎とAはもちろん、他の生徒や山田先生まで静まり返る始末。
｢ いい加減になさい。今回は忍たまとくの一教室が合同で行う実践授業。結束力を高める目的がこの有様は何？」
｢ 罰として貴方達二人には別の課題を行ってもらいます ｣
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月が雲に隠れたその一瞬、
目標の背後へと闇に紛れ忍び寄る。
表から聞こえるのは、騒ぎを聞きつけ群がり集まる守衛達。
聞きなれた金属音を合図にその首元へと苦無を差し向けた。
「乙名と見受ける。その密書と村々の契約書を此方に」
瞳は私を写し、怯えるように揺れる。
冷や汗垂れる手は素直に差し出すけれど、捻くれた口は震わせながら声を絞り出す。
「女子供がこの程度でいい気になるなよ...」
幾度と吐き捨てられてきた台詞。
脳裏に焼き付くのは、その言葉に頭を下げる母親の姿。
掻き消すことのできないあの光景は、力の無かった私のせい。
しかし今はどうだろう。
女を捨て、武器を取った今の私ならば、
無防備なこの首元に添えた苦無を一掻きしたならば____
「A！」
我に返れば、容赦ない力で私の手首を掴む留三郎の必死な表情。
「お、おぉ...！よくぞ儂を守ってくれた！」
「俺が守ったのはあんたじゃない」
留三郎に鋭く睨み利かされ腰を抜かす老人。
呆然とする私は手を引かれるがまま。
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夜空 - 夜中の2時に見てしまった、。(はよ寝ろ(() (2022年11月4日 2時) (
レス) @page2 id: ec02de9a8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2020年12月8日 0時
