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始業は十分前。
門をくぐりながら、校舎の時計を見上げた。
結構ギリギリだが、間に合ってよかった。
昨晩、買ったばかりの本を鞄から取り出したが最後。寝落ちするまで、読み耽ってしまったのだ。
そんなことだから、朝は大慌てで準備する羽目になるし、眠たいし。
だから、昨日のことなんてもうすっかり頭から抜け落ちていた。
いつもの教室も、心なしか遠いように思える私の足取りは重く、廊下を歩いていれば
「A！」
呼ばれた、少し胸が明るくなる声。
振り返れば、そこにあった顔にいつに増して心臓が跳ねた。
昨日の彼と姿が重なって急に思い出したからだ。
夢じゃない。
嘘みたいだったが、この動揺は紛れもなく本物で。
「珍しく遅ぇから、休みかと思ったぜ」
駆けてきたのは、青のブレザー。
今、少し見上げた位置にある彼の顔は、私の幼馴染に間違いない、はず…なのだが。
「…ん？A？」
「ぁ…いや……」
私の動揺に気づく彼は、不思議そうに再度私の名前を呼んだ。
「おはよ、…新一くん」
「お、おう、はよ」
新一くんだ。
間違いなく新一くんだ。
見れば見るほど、そっくりで。
まさか、騙されている、とか？
本当は、昨日の人は新一くんの変装で………。
しかし、それにしては、面白がってる様子はない。それに、新一くんといえば、興味のないことには、とんと無頓着だ。私にドッキリを仕掛ける理由はない。
「って、そうじゃなくてさ！」
彼は言うや否や、勢いよく両手を合わせると「ごめん！」と。
「え？」
「昨日ノート借りっぱだったろ……すっかり忘れててさ…」
「あ、そういえば」
そのことも、昨日の一件で抜け落ちてしまっていた。
「相変わらずね」
するといつの間にか背後から顔を見せたのは園子だ。
「また新一くんってば、事件事件でほっつき歩いてたんでしょ」
「ほんとよ！Aも、もっとちゃんと怒らなきゃ」
と、蘭の姿も。
「怒ってない…ことは、なかったよ？」
ただその事は昨日、全く違う人に怒ってしまったから、どうも沸点は上がりきらないのだ。
彼からノートを受け取ると「もういいよ」と返した。
「新一くんが、すぐ事件に飛びつくのは今に始まった事じゃないから」
それもそうね、と後の二人も頷くので、彼は非常に苦い顔になるから面白い。
それに、貸しをつくるのも、謝られるのも、話が膨らむのも、ノート一つで生まれたものだと思えば安いものだから。
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レイ(プロフ) - 場違いですいません、Frisk様、怪盗とバカのパスワードを教えてください！ (2月18日 5時) (
レス) @page2 id: 70d784bd19 (このIDを非表示/違反報告)
Frisk(プロフ) - 志逢さん» コメントありがとうございます！好きと言ってもらえて嬉しいです〜♡キラキラ笑顔の黒羽くんも高校生らしくて可愛いですよね、わかります… 犯沢さんはアニメしか見てないのですが面白かったですね！これからもよろしくお願いします。 (2023年1月6日 23時) (レス) id: 3382e552a4 (このIDを非表示/違反報告)
Frisk(プロフ) - まみこさん» 犯沢さんにキッド様出演してて最高でしたね〜作画もめっちゃよかったし叫んじゃいました。短編もご要望ありがとうございます♡また、集まってきたら短編集を作ろうかな…とちょっと考えました笑 (2023年1月6日 23時) (レス) id: 3382e552a4 (このIDを非表示/違反報告)
志逢(プロフ) - この作品スゴい好きです！個人的にはキラッキラな笑顔向ける黒羽くんが好きです…(笑)犯沢さんの漫画全巻持ってます。期間限定短編なのが悲しいですがこれからも頑張ってください！ (2022年12月26日 9時) (レス) @page15 id: d110183434 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - あの、二回目のコメントすみません！！犯沢さん私もみてます、、！素敵な作品ですよね！！私も最推しほどじゃないけど白馬くんすごい好きで、初登場でめちゃくちゃ喜んでしまいました……！！期間限定公開なのが少し寂しいです、、よければずっと公開して欲しい((殴 (2022年12月13日 1時) (レス) @page15 id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)
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