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アルハイゼンに指定された場所で合流し、これからの作戦を練る事になった。

といえある程度の方向性は決まっているらしく、僕は大人しくそれについていく事に。


「やっぱり武力対談なんだね」

「そちらの方が効率が良いと判断した。何か不満でも?」

「いや?僕も手っ取り早いのは好きだよ」


そう答えるとアルハイゼンは興味がなさそうに旅人との話し合いに戻った。

神とか地位だとかに執着がなさそうだとは思ったけどこれ程までとは。

アフマルの目の者たちがどこにいるかも把握しているという事で、突撃する事に。

この文弱気取りがどこまで戦えるか見ものだなぁ…。

―――――――


おかしい、明らかにおかしい。何だこの邪気をはらんだようなおぞましい感覚は。

アフマルの目の頭領は唸る様に息を吐き、仲間に襲いかかった。

その目はもう焦点が合ってなかった。あれはもう自我がない。


「どいて!」


前にいたアルハイゼンを退かせて民の下へ走った。こうなったらもう眠らせるしかない。

知識に脳を汚染されたか、はたは民には強力な知識だったのかわからない。

でもとりあえず、止めなければ民が嬲り殺されてしまう。

腹に蹴りを入れようとした所を間一髪で避けられ標的が僕に変わる。そう、それでいい。

腕を大きく振りかぶって突進してくる民をそっと避け、後ろに回って首根っこを掴む。

そのまま体重をかけて体制を崩し、地面に取り押さえる。その体制のまま暴れる民に浄化仙法をかけると大人しく眠りについた。


「A!大丈夫か?!」

「大丈夫だよパイモン。今はもう眠ってる」


よしよしとパイモンを撫でながら、アルハイゼンにちらりと目配せをする。

意図を汲んだようにアルハイゼンは民に近づいたが、後ろから大勢の足音が聞こえてきた。

振り返ると教令院の民。まずい、賢者達に宣戦布告したばっかりなんですけど!?

旅人の後ろにさっと隠れて幻影をかける。幸いにも教令院の民は僕に気づく事なく去っていった。


「A…?何してるの」

「いやぁ…ちょっと、ね」


言えない…教令院の賢者達に喧嘩売って警戒してますなんて。


「神柱様」

「びゃっ?!…あぁ、アルハイゼンか…びっくりした」


驚いて振り返るとアルハイゼンは考える様な素振りをして黙りこくってしまった。

疑問符を浮かべてアルハイゼンを見つめているとアルハイゼンも僕をじっと見つめた。


「貴方は酷く曖昧だ。強者の立場でありながら弱い一面を隠さない」

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作者名: | 作成日時:2023年9月17日 22時

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