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セノと会合してから、数日が経った。急な暑さに少しだけ体調を崩してしまっていた。

氷の膜の中で丸まって療養する事数日間、今は完全回復した。

本格的に作戦を練ろうと街を歩いていると、何故か行き倒れている民を発見。

スメールの民は道端に倒れるの好きだな?と思いながら近寄ると、何やら唸っている民。

さらさらのブロンド髪に身なりの良さそうな服。でも顔色が非常に悪い。

少しだけお酒の匂いもする。疲労、二日酔い、って所だろうか。

担ぎあげて日陰に移動し、さっと浄化をかけてあげると民はすぐに目を覚ました。


「起きた?おはよう、君倒れてたんだよ」

「…」

「…お−い」


目を開けたかと思えば固まってしまった。心配になって目の前で手をぶんぶんと振る。

それでも目は見開かれたまま。どうしようと困っていると目の前の民は急に起き上がった。


「女神様?!」

「は?!」


開口一番、そんな事を大きな声で口走る。何だこの民、僕は男だぞ。


「あ、いや…失礼。あまりにも綺麗だったから」

「…誉め言葉として受け取っておくね」


もうすっかり体調の良くなった民を前に苦笑いしか出ない。

民の中で言われている女顔、と言われる類にいるのは何となくわかっていたが…。

確かに帝君や魈とお揃いの金色の目はお気に入りだけど…って、そんな事はいい。


「まぁ何はともあれ、体調管理はするべきだよ建築デザイナーさん」

「え?なんで僕がデザイナーだって」

「聞いた事ない?神柱って」

「あ、あるけどなんで…え?!ま、まさか君が?!」

「僕の顔とかは載ってないし、まぁそりゃそうだよね」


はわわ、と震え出したカーヴェを見つめながら笑っていると、こちらに来る一つの影。

その人物は、迷う事なく此方に進み、彼の襟を掴んだ。


「君は俺に探されないと仕事ができない病にでもかかっているのか?」

「うわ!あ、アルハイゼン!やめろ襟を掴むんじゃない!」

「君の依頼人らしき者が家の前をちらついて鬱陶い」

「だからって君って奴は!」


目の前でぎゃあぎゃあと言い合いっぽい事をし始めた二人のやりとりを流す。

この民は教令院の書記官、アルハイゼン。言わずもがな、教令院の重鎮だ。

じっと見つめていると話し合いが終わったのか彼は足早に来た道を戻っていく。

カーヴェは慌てて、僕の手を握った。


「何かあったら僕に言ってくれ!助けてくれたお礼は必ずするさ!」


そう言ってカーヴェもアルハイゼンを追いかけて行った。

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作者名: | 作成日時:2023年9月17日 22時

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