番外編4(崩スタ) ページ33
話の腰を折るつもりはなかったのですが、糖分(番外編)を摂取します
―――――――
「別界の長命種に会えるとは、今日はいい日だね」
「はぁ…迎命は凶、さすれど誠意をもって向かえば大吉と出ていたのはこれの事だったのかしら」
「ねぇもう一回!もう一回だけ戦ってよ!」
アビスによってとある世界に飛ばされ、辿り着いた世界で何故か位の高い民3人に囲まれて手厚くもてなされている。
あのアビス絶対戻ったら氷漬けにしてやる。
僕を囲むのは右から彦卿、景元、符玄という民。ここ、仙舟・羅浮のお偉方。
この世界に落とされた僕をたまたま見つけたのが彦卿で、不審者と間違えられて一戦したのがきっかけだった。
まぁ異世界の不審者である事は解せない。
困惑しながらも能力は使えたので軽く躱しながらどうしようかと思っている所に、運命を占った符玄が来てくれた。
そしてあれやこれやと事が進み、今現在何故か大量の護衛の中、将軍である景元と二人を交えてお茶をしている。
「…自分で言うのもあれだけどさ、よくあんな説明で受け入れたよね」
「符玄殿の占いで何か起きる事はわかっていた事だ、ならば予言通りにするのが我々の務めだろう?」
「凄く言い方が帝君に似ててなんか違和感…いや国の長だし当然と言えば当然か」
この世界に来た理由を問われた時、アビスだの璃月だのこの世界の民には分からない言葉を永遠と使って説明をしていた。
この世界の用語に直すと、アビスは反物質レギオンで、元素は属性という言葉に切り替えられるらしい。
大陸の外なんて考えた事もなかったけれど、この3人の言う銀河とやらを考えればテイワットもどこかにあるのかもしれない。
そう考えると力が抜け、まぁ何とかなるだろうとこうしてお茶をしている次第だ。
「ねぇA先生〜お願い!」
「せ、先生?僕が?」
「彦卿は技量を認めたり尊敬している人を先生と呼ぶ癖があってね。そんなに強かったのかい?彦卿」
「僕の複雑な剣筋を難なく避けて、おまけに僕の背後にまで回っちゃったんだ」
武器すら出してくれなかったけどね、と彦卿はこちらをジトっと見つめた。
彦卿に僕より強い子がいると言ったらテイワットに来そうなので黙っておく事にする。
「ちょっと武芸に精通してるだけだよ。僕の持ち武器はこんな感じ、槍だよ」
ぱっと掌から生み出して見せると、彦卿は興味深そうに触っていた。
符玄や景元はやれやれと言った様子でまた一口お茶を啜った。
95人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:光 | 作成日時:2023年9月17日 22時