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「終点…」

「うん、空も同じ事言ったんじゃない?空は君の事を心から愛してたからさ」

「言われた…言われたよ」


何度も言葉を噛み砕いて頷きぽろぽろと涙を流す蛍。

空にもう一度会う為には、きっとこの方法しか残っていない。

蛍と空が再会するまで、この降臨者たちがあるべき場所に戻るまで、僕が見守ろう。

でも、終点に辿り着いた時、僕の立場を知ってしまったらきっと嫌われるんだろうな。


「寂しいなぁ…」


蛍の涙が止まるまで僕はそっと横に寄り添った。

鼻を啜る音や涙をぬぐう仕草がなくなってきたとき、ずっと放置していたパイモンがそろりと顔を出した。


「な、なぁ…オイラももうそっち行ってもいいか?」

「あ…」

「忘れてた…」

「ぬぁ〜!二人して酷いぞ!!オイラすっごく心配してたのに!」

「あはは、ごめんってパイモン!」


ぽこぽこと蛍を叩くパイモンと少し元気を取り戻した蛍、このコンビなら多分この先も大丈夫だ。


「よし、それじゃあ行こうか旅人」

「!うん、出発!」

「ここから離れたらおいしいもんいっぱい食うぞ〜!」


―――――――――


とある人たちの助力により無事に離島から抜け出す事に成功した旅人たち。

道中面白いものが見れて僕はとても満足、旅人たちはちょっと疲れてたけど。

トーマに呼ばれている二人を木漏茶屋まで見送って、僕は一時退散。

旅人が心配だけど、あそこは神里家の管轄内だし、僕も少し調べたいことがある。


「南西…南西っと、ここか」


猛烈な雷雨の空を駆け回りヤシオリ島の南西部に足を踏み入れる。

稲妻に来てからずっと感じていた違和感、関心的な痛みはなくとも限りなく邪眼に近いものを感じていた。

色んな場所から斑に感じられつつも、その濃度が極めて高い所がここだった。

崖付近を捜索していると、明らかに怪しい部分を見つけたので潜入。


「うわ…き、気持ち悪いな…」


濃度も気配も濃くて不気味な感じがする、流石邪眼の出元って感じではあるけど。

公子の言っていた邪眼工場はここだったか…となると散兵もいるはず。

銃器や元素を向けてくるファデュイの面々に拘束用の仙術をかけつつ奥に進んでいく。

対侵入者用のトラップや至る所に人員の配置がされていて如何にここが重要な場所か理解できる。

ファデュイにはファデュイなりの事情がある、と公子に諭されはしたが己の正義を変えるつもりなんて毛頭ない。

民への危機があるなら壊すのみ、と一番奥の部屋へ踏み出した。

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作者名: | 作成日時:2023年9月17日 22時

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