【 Mfmf 】御伽噺と現実【 Srr 】 ページ2
夢主は居りません。
過去に気紛れで書いた自己満短編です。
死ネタです。
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Mfmf side
御伽噺の世界が好きでした。
主人公がどんなに酷い目に遭っても最後はハッピーエンドだったから。
ファンタジーが好きでした。
其処では多種多様なモノ達が手を取り合って生活していたから。
現実が嫌いでした。
毎日、皆が僕を虐めてくるから。
家族以外の他人が嫌いでした。
毎日僕をじろじろと見てくるから。
朝が嫌いです。
朝になると態々虐められに行く為にあの場所に行かなきゃならなかったから。
昼が嫌いです。
皆僕の事を嘲笑ってきたから。
夜が嫌いです。
今日あった出来事を思い出して、泣きそうになるから。
何時も助けてくれる貴方が大好きでした。
僕が転んだら手を差し伸べてくれた唯一の存在。
皆僕を助けてくれないのに、貴方だけは違った。
相談に乗ってくれた。
一緒に悩んでくれた。
… 一緒に居てくれた。
だからね、───さん。
貴方も悩んでたんですよね。
自分だって悩んでたくせに、自分で自分の事傷つける位に追い詰められてたくせに。
僕の前だけでは、心配を掛けさせたくなかったから普通の優しい先輩で居たんですよね?
… ごめんなさい。あの時盗み聞きしてました。
追い詰められたの僕のせいですよね。
貴方の悩みを増やしてしまったかもしれない。
でも此れからはもう考えないでいいんです。
ブチッと腕に繋がっている物を全て取り外し、顔についていた物も取る。
真っ白な天井は重力に従い落ちてきた瞼によって黒く塗り替えられた。
「 … おやすみなさい。」
来世はきっと幸せになれるといいなぁ、何て考えながら深い眠りにつく。
「 … ──? … ────?! 」
意識が途切れるさいごに聞こえたのは機械の無機質な音と焦っている貴方の声でした。
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