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10話:本音は言えず ページ13

Aの目からはどれだけでるのかというほどの涙が
ボロボロと流れ出しAの顔や手、服を湿らしていく。

その部屋にはAの嗚咽が響いていた。

「A、これから近藤さんたちが
貴女を引き取ってくれるところを探してくれます。
だからもう少し此処で我慢してくださいね。」

「やだ!私、我慢なんかしてないよ!
此処でいいの!此処がいいの!
私、親戚なんかも居ないから誰も引き取ってくれない!
誰も育ててくれない!私、此処しか居場所ないの!!!」

山南の言葉にバッと顔をあげたAは
必死に他の所に行きたくないと説明した。

「僕、土方さんのところ行ってきます。」

暗い顔のまま立った総司はそう言うと部屋を出ていこうと襖を開けると
「総司…。」
という声に振り向く。

「総司は、ッ私がいなくなった方が…嬉しいの…ッ?」

『そんなことない。寧ろ此処にいてほしい。』

そんな言葉をかけたかったが沖田はAの名前を撫でると
そそくさと部屋を出ていった。

「総司……。」

また目から涙を零したAはひたすら山南の膝の上で泣いた。












「土方さん、Aに言ってきましたよ。」

土方のところに行くと顔を下に向けながら報告する。

「そうか、ご苦労だったな。
……そんな顔でAのところ行くなよ。」

「わかってますよ。」

沖田は目元を拭うと一度も土方に顔を向けずに離れていった。

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設定タグ:薄桜鬼 , 試衛館   
作品ジャンル:アニメ
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こよーて@読み専門(プロフ) - 雅さん» 有り難うございます!よければ続きもご覧になってください( ´ ▽ ` ) (2014年3月25日 0時) (レス) id: a109a16510 (このIDを非表示/違反報告)
- 初めまして!!雅といいますこの作品、とても気に入りました!! (2014年3月24日 16時) (レス) id: 4f9fc378c8 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 終わってしまいました。泣あなたの作品大好きです。本当にありがとうです。 (2014年3月21日 13時) (レス) id: a4068e100d (このIDを非表示/違反報告)
練 白紅(プロフ) - お疲れ様です!とっても面白かったです!いきなりで、悪いですが、この作品の後(新撰組ができた後)の話を書いていただけないでしょうか?とっても気になります!他人任せですみません。 (2014年3月20日 22時) (レス) id: 583a18df1a (このIDを非表示/違反報告)
赤坂みりな(プロフ) - お疲れ様です!!よければ続きも書いていただきたいです! (2014年3月20日 21時) (レス) id: 2758a0fac7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こよーて@読み専門 | 作成日時:2013年12月31日 9時

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