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十二戦目 ページ15

A「.....御姉様....御兄様...お母様...行かない....で」

あの後、布団に寝かせたAがいきなり魘されていた。仕事中に振り向く土方。
土方はすぐ過去が原因で魘されている、とすぐ理解した。

取りあえず起こした方が良い、と判断した。

土方「A...!起きろ!」

それにハッとして起き上がるA。
背や手足は汗に濡らされていた。

A「.....土方様?私...」

土方「あぁ、凄い魘されてたぞ。大丈夫か?」

そう言うとAは下を向いた。
まだ、立ち直れていないのだろう。

土方「すまない...。Aと美桜は一体どんな過去があったんだ?無理に言わなくても...えっ!?」

Aは土方に抱き付いた。
それには土方は驚いた。

土方「どうした?」

A「御兄様...」

泣いているのだろうか。少し涙が見える。
その涙は悲しみに満ち溢れていた。
涙色は美しい綺麗な透明。
でも、それに包まれてるのは兄と姉を無くした悲しみ、そして...二人をボロボロにし、捨てた長州の者の怒りや憎しみ。
Aは声を殺して泣いた。
ただただ、土方の胸で静かに泣くのみ。
Aは「誰にも干渉されず、ただ家族と幸せに過ごしたい」と昔から願っていた。
だが、それは雪みたいに儚く消えた。

土方「....」


土方は黙って彼女を見つめる。
会っては間もないのに凄く愛しく思えた。
それは恋なのかは分からないが、それを分かるのはやはり土方のみだろう。もしくは美桜だろう。

A「ただ....。家族と幸せに過ごしていたかっただけなのに....。私たちはそれさえも許して...くれないの?」

とポツリと言った。

家族と幸せに過ごしたい、という思いは誰にだってあるのに....。
私たちはそれさえも許してくれないなんて...。

私はまた静かに涙した。

それを誰かが見ていた....。

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設定タグ:薄桜鬼 , 裏語 , 幕末無双録   
作品ジャンル:アニメ
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雛月のえる(プロフ) - ★紅葉☆くれは★さん» 紅葉さん!こんにちは!おめでとうございます!これからもよろしくお願い致します!本当にですか!?それは嬉しいです!これからも頑張って行きます! (2016年1月2日 23時) (レス) id: f0544b0ee0 (このIDを非表示/違反報告)
★紅葉☆くれは★(プロフ) - 雛月のえるさん» のえるさん!!こんにちは!そして、明けましておめでとうございます!私、雪花ノ蝶 セッカノチウでお世話になっています!紅葉です(≧∇≦)bのえるさんのお話、拝見しました!面白かったです!!引き続き、頑張って下さい! (2016年1月2日 23時) (レス) id: 57bf35a786 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 楽しみです。私も、作品書けるように頑張らないとね。 (2015年12月13日 22時) (レス) id: 648f4dff02 (このIDを非表示/違反報告)
雛月のえる(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» 有難う!これからも頑張ります! (2015年12月13日 22時) (レス) id: f0544b0ee0 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - こんばんは。新作ですねー。続き楽しみです。 (2015年12月13日 22時) (レス) id: 648f4dff02 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雛月のえる | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年1月25日 1時

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