ふざけるな（ジャックside） ページ16
「頭と腹部、胸部を強打していますが、少し入院すれば回復するでしょう。彼の応急処置のお陰だ。」
「よかった……！」
「ほっ……」
あの後俺はラドルを抱いて全速力で保健室に駆け込んだ
保健室の先生は真っ青な顔をしてすぐに救急車を呼んでくれた
幸い先生が電話している間に俺がした止血等が効を成し、ラドルは全治2週間程ですむらしい
部活での応急処置の応用が役立ってよかった
犯人は卒業生でラドルに突っかかっていたあの三人組だった
学校の監視カメラからすぐに身元が特定され、お縄となったそうだ
犯行動機は聞くにたえないくだらない妬みからだった
「ありがとうジャック君、なんとお礼を言っていいか……！」
ラドルのお袋さんは泣いていた
無理もない
かわいい息子をあんなにされたんだ
俺だって許せねぇ
「それで先生、ラドルは……」
「まだ目を覚ましませんがそろそろ……」
「先生！ラドル君が！」
「？」
医者と話していると突如焦った様子の看護師さんが駆け込んできた
「どうかしたんですか？」
「ラドル君が目を覚ましたと思ったら急に暴れ始めてっ……とにかく来てください！」
そう言われ俺達はラドルのいる病室に駆け込んだ
そして目に飛び込んできた光景に絶句した
「ラドル君落ち着いて！」
「お願い見ないで僕を見ないで！嫌だ見ないで、見ないでぇ……！」
ラドルは手当たり次第物を魔法で投げつけていた
体を震わせて布団に包まり隅に身を寄せ泣きながら
「ラドル君！魔法石も無しに魔法を使うなんて危険すぎる！やめなさい！」
「なっ！？よせラドル！」
俺は医者の言葉を聞き青ざめ、飛んでくる物も気にせずラドルを止めた
なんて危険な事を！
「やだジャック離れて、離れて……僕といたらジャックまで変な目で見られるよ……！」
「何言ってんだ馬鹿野郎が！こんな自 殺行為見過ごす位なら他人の目なんざどうだっていい！とにかく落ち着け、そんで何があったか聞かせてくれ。大丈夫だから。」
暴れるラドルを優しく抱きしめ俺は背中を叩く
ラドルは小刻みに震えていて声はガラガラに枯れていた
それだけ叫んで泣いたのだろう
ラドルはしばらく震えて何も言わなかったがしばらくしてポソリポソリと言葉を紡いだ
「薬を、飲み直そうとしたんだ……そしたら、薬が、なくて……あいつらが、いて……薬、返してくれなくて……元に戻っちゃって、気持ち悪いって……マジカメにも、あげられたんだ……」
血管が切れるかと思った
ふざけるな
確かにお袋さんからトカゲの獣人は少ないと聞いた
だがそれを気持ち悪いだと？
怒りでどうにかなりそうだった
馬鹿野郎（ジャック&noside）→←あいつは（ジャックside）
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あんかけうどん(プロフ) - あんぱんさん» ありがとうございます！ (9月14日 22時) (
レス) id: 8768b9e08b (このIDを非表示/違反報告)
あんぱん - ランドール好きなのでうれしいです！ 面白かったです！ (9月14日 22時) (レス) @page28 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
あんかけうどん(プロフ) - 竜の騎士さん» ありがとうございます！嬉しいです！ (2021年12月10日 17時) (レス) id: 91a4551153 (このIDを非表示/違反報告)
竜の騎士 - はじめまして。最初から読んでみましたが、とても面白くてすぐにハマりました！更新楽しみにしています！ (2021年12月10日 13時) (レス) id: 796a1a3707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんかけうどん | 作成日時：2021年11月25日 4時
