(...そうか、あいつは) ページ30
A) 箱の中に箱なんて、おかしな話だ！！
面倒くさいな！
キルアが周囲に飛び散った箱の破片を1つ手に取る。
キル) ただの鉄っきれだ、全然接着した跡もない。
！！ …このデザイン、見覚えないか？
キルアはゴンに破片を手渡す。
それをAも覗き込む。
ゴン) これって、(( ウイングが、ゴンの指に巻いた糸も同じ柄だったな。
…そういえば！
キル) ああ、あれも念を使うと切れるように仕込んでたって言ってたよな。
どうやら、念と似た力がこの模様にもあるみたいだな。
A) ほぉー。…それより、ゴン、この箱も開けてみろよ！
Aは待ちきれないと言うように、箱の中に入っていた箱をゴンに手渡す。
ゴン) うん。
えーと、あ！もしかしたらここにハンターライセンスを差し込むのかも。
ゴンがライセンスを箱に差し込む。
ｶﾁｯと開く音がした。
3人が中を覗く。
3人) これは…
A) 指輪と
ゴン) テープと
キル) ROMカード
Aが指輪を手に取り眺める。
A) お、これにも糸と同じ模様だぜ。
キル) うかつにはめない方がいいかもな。
ゴン) そぉ？それってジンがオレに何かするかもってこと？
キル) 念の為さ。
A) ﾋﾟｸｯ …ジン…？
Aが眉をひそめてそう呟く。
ゴン) あれ、Aにはまだ言ってなかったんだっけ？オレの親父の名前、ジン=フリークス。
昨日からジンって呼ぶことにしたんだ。
キル) お前、寝てばっかだからなぁー。
A) (…ジン、聞いた事ある気がする。
どこでだ？…ずっと昔に。。俺がそんな昔の名前を覚えてるか？)…ジン、確かに聞いたことが…
突然、ひどい頭痛がAの脳みそを圧迫する。
まるで、思考を遮るかのように。
2人) A…？！
2人の心配する声。
そこで、Aの意識は途絶えた。
_
＿そうか、お前はAって言うのか＿
＿…俺の名前？ そうだな、オレは…＿
Aはﾊﾟﾁﾘと目を開く。
もう、体には何の痛みもない。
A) …懐かしい夢だ。。
(…そうか、あいつは) (( っ起きた！！
Aの周りにはゴンとキルア、そして、ミトが心配そうな顔をして集まっていた。
ゴンがAに勢いよく抱きつく。
ゴン) 心配したんだよ！A、急に具合悪そうにして倒れちゃうから！！
キル) ほんっとに、お前は危なっかしいやつだな！！
ミト) 多分、ただの睡眠不足だと思うけど、気をつけてね？急に倒れたりしたら心配するんだから！
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作者名：シロ | 作成日時：2020年1月16日 11時
