9話「断る、と言ったら?」 ページ10
《人間がいたぞぉ!》
《早くアンダインに知らせるんだ!》
「Aっ!バレちゃったみたいだよっ!!」
「そう、みたいだね…」
休憩を終え外に出たのはいいが、出るタイミングが悪かった。この周辺に住んでいるモンスター達に姿を見られてしまいひたすら奥へと進もうとしたがどこからか飛んできた槍が私達の通行を阻止するかのように地面に突き刺さった。
「ウォーターフェルの住人からの通報を聞き駆け付けてみたら…我らの敵"人間"じゃないか?」
「ひっ!」
私達が行こうとしていた道先から聞こえるおぞましく低い声。恐ろしさで声を上げて怯えるフラウィを慰めながら視線を声の方へ向けると暗闇からゆっくり、ゆっくりとこちらの方へと凶悪な表情を浮かべた魚人のようなモンスターが槍を手に歩み寄ってきた。
「さあ、大人しく捕まれ」
「……断る、と言ったら?」
「はっ!そりゃ勿論」
「"殺す"に決まってるんだろッ!!」
突然魚人のモンスターが槍をこちらに投げつけてきたが、間一髪で避けその場から逃走する。
「おのれっ!逃がすかっ!!」
「A!左に避けてっ!」
「うわっ!?」
背後から先程の槍が飛んでくるが一刻も早く殺意MAX魚人モンスターから離れたいのでひたすら奥へ奥へと進む。フラウィが後ろを見て指示を出してくれるおかげで何とか避けられてるが気のせいか飛んできてる槍のスピードが徐々に早くなってきてる気がする。
「い゛っ!」
「Aっ!?」
避けた槍の後ろにくっつくように槍を飛ばしていたようで私の左足のふくらはぎに槍が直撃してしまい地面に倒れ込んでしまった。
「ハァ…ちょこまかと、…すばしっこい野郎だな……」
「…ぅ」
すぐ近くまで迫っていた魚人モンスターから離れようとするがズキズキと痛む足では満足に歩けない。
這って前へ進もうとするが魚人モンスターに荒々しく腕を掴まれた為それは出来なかった。
「生きたまま王に献上、だと王の手を汚す事となるからここで始末してやる」
引き摺られるように連れていかれたのは底が見えないほどの深い闇に包まれた崖。
底の見えない恐怖にフラウィ同様ただただ怯えると、突然掴まれていた腕を離し強い力で押され身体が宙に浮く。
「死ねぇ人間っ!!」
鋭い何かが身体を貫いた。
徐々に魚人モンスターが遠のく。
体内から出た小さな赤い液体が宙を舞って上へと登っていくのをボヤける視界で見つめ深い闇へ落ちた。
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澪(プロフ) - UNDERFELL 好きです!更新頑張ってください! (2020年9月12日 13時) (レス) id: d3560f1434 (このIDを非表示/違反報告)
fenon(プロフ) - 2020年に見つけてしまった…((もっと早く出会っていれば…((この作品すこ (2020年9月11日 12時) (レス) id: 8dce9856e7 (このIDを非表示/違反報告)
Bonetrousle(プロフ) - フラウィー・・・。クッ、惚れた! (2018年1月31日 3時) (レス) id: 9d20e91c65 (このIDを非表示/違反報告)
じん死神(プロフ) - やばい(白目)フラウィーが優しすぎてもうなんか惚れそう← (2017年4月3日 0時) (レス) id: a0b41431e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず松(プロフ) - めちゃめちゃいいです!!!サンズァァァァァァ!!!!!優しくしたってええええMがいいよおおおおおお!!!!!更新頑張ってください! (2016年10月22日 15時) (レス) id: 0ad4ea7653 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫葉っぱ
作成日時:2016年7月3日 0時