１話「なんとか」 ページ2
どれくらい気を失っていただろう…。
微かに己の身体から感じる小さな揺れと痛みで目を覚ますと
「A！分かる？僕だよ、フラウィだよ！」
心配そうにこちらを見つめるフラウィがいた。
「やぁ…フラウィ」
「やぁ…じゃないよ！心配したんだよ、何回も何回もAの名前を呼びかけても反応しなかったから…でも」
「でも？」
「Aが生きてて…本当に良かったよぉ…」
突然フラウィが声を荒らげて泣き出すので、頭を撫でてやったら落ち着いたのか声のボリュームが少し低くなった。
「ありがとう、A…だいぶ落ち着いてきたよ」
「どういたしまして」
フラウィを抱きかかえながら腰を上げ、埃っぽいこの場所を周りの様子を確認する。足を進めようと右足を前に出そうとしたがジャラジャラと金属の何かが引きずる音とともに、足を引っ張られ地面に倒れてしまった。
「わぁーッ！！大丈夫？A！？」
「…なんとか」
ヒリヒリと痛む鼻の頭を優しく撫でながら、さっきから気になっていた右足から感じるひんやりとした何かを確かめようとそれを掴みこちらの方に引っ張る。
「これは…鎖？」
ジャラジャラと大きな音をたてながらAの右足首に着けられた足枷とともに薄暗い所から鎖が現れた。
「この状況じゃ、逃げんなって言ってるような感じだよね…誰がやったか知らんけど」
鎖を持ちながらクモの巣まみれになってる壁を手で払いながら座り込み、改めて周りの様子を伺う。
「ねぇ、フラウィ。ここ、どこだかわかる？」
「わからないけど…周りの物を見れば何かの倉庫って気がするよ」
「だね、少なくとも私達があの骨野郎にやられた雪が積もってた場所じゃないね」
壁に寄りかかりながら裸足の右足を宙に上げればジャラジャラと鎖が擦れ合う音が倉庫中に鳴り響いた。
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澪(プロフ) - UNDERFELL 好きです！更新頑張ってください！ (2020年9月12日 13時) (
レス) id: d3560f1434 (このIDを非表示/違反報告)
fenon(プロフ) - 2020年に見つけてしまった…((もっと早く出会っていれば…((この作品すこ (2020年9月11日 12時) (レス) id: 8dce9856e7 (このIDを非表示/違反報告)
Bonetrousle(プロフ) - フラウィー・・・。クッ、惚れた！ (2018年1月31日 3時) (レス) id: 9d20e91c65 (このIDを非表示/違反報告)
じん死神(プロフ) - やばい(白目)フラウィーが優しすぎてもうなんか惚れそう← (2017年4月3日 0時) (レス) id: a0b41431e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず松(プロフ) - めちゃめちゃいいです！！！サンズァァァァァァ!!!!!優しくしたってええええMがいいよおおおおおお!!!!!更新頑張ってください！ (2016年10月22日 15時) (レス) id: 0ad4ea7653 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫葉っぱ
作成日時：2016年7月3日 0時
