【ジョジョ】どんな姿になっても…お前を愛してる

観察日記その１９ ページ22

『名前の事は置いておいて…やっと、ワシらの事を見えるようになったか』

「…ワシら？」



黒い亀がのそのそ歩きながらと上を向くと、細長い白い物体が木から落ちてきてAの頭に絡まった



「！？」

『にゅふふ〜♪久しぶりだねェ、A〜！』



細長い体を私の腕にグルグルと巻き付けると、舌をチロチロ出しながら言った



「え？久しぶり？？」

『あ、え？あっしらのこと忘れちったの？』



頭を悩ませ"わかんない"と返事をすれば、しょんぼりする白蛇



『仕方ないだろナータ、主だっていろいろあったんだからな…』

『…ずぅーと、一緒だったのに？』

『いい加減察しろ』

『…むぅ』



"ナータ"と呼ばれる白蛇は渋々とAの腕から離れ、地面に着地すると黒い亀の甲羅によじ登る



『…さて、本題に入ろう。A、君はどれほど自分の事を知っているか？』

「じ、自分の事？」

『あぁ、どんな些細なことでもいい』

「…うーん」



頭をひねり考える。…が、どんなに考えても何も出てこない、いや思い出せない



「…ごめん、思い出せない」

『そう、か…まぁ、そりゃ当たり前かもしれんな』

「え？」



当たり前？なにが？



『ビリキ〜、そろそろAに本当の事を言わないとややこしくなりそうだよォ』

『…そうだな』



"よいしょ"と呟きながらAの近くにあった石の上に移動すると、険しい表情をしながらAを見つめる



『A、今からワシらは真実を打ち明けようと思っておるが…聞く覚悟はあるか？』

「か、くご？」

『ま、これを聞かなきゃ分からないこともあるから聞く方にあっしは一票〜』



尻尾をペチペチと甲羅に叩きつけてる白蛇を見ながら考える



"嘘かもしれないし、本当かもしれない…。でも、少しでも自分のことが分かるなら…"



『どうだ？覚悟はできたか？』

「お、お願いします！」

『…承知した』




曼珠沙華達が静かに揺れる中、黒亀がゆっくり口を開いた

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