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第23幕 目を閉じれば ページ5

〜風間side〜

案の定、あの二人は武道場でAに竹刀を振らせていた。



――藤堂の言う通り、あの頃と寸分変わらぬ姿で。





「……A」

今でも鮮明に思い出せる



千年前

Aと暮らした、10年という短くも温かい時間を。


.


.


.


.


俺が15歳、Aが7歳の年のある日。



人間である母が死んでしまった為、
父上はひとりぼっちのAを屋敷に連れて来た。


――『A、こいつがお前の兄の千景だ。挨拶しなさい』

――『は、はい!北神Aです。よろしくお願いします…っ!』


父上に促され、あわあわと頭を下げるAを見て、こいつが半分人間の血を持つ我が妹かと、何処か他人事のように思った。

――『…風間千景だ。』

――『千景様!どうぞこれからよろしくお願いいたします!』

――『堅苦しいぞ、A。お前の実の兄だと言うのに』

――『け、けどね父様…Aと千景様は初対面なんだよ?』


ははは、と朗らかに笑う父上と

戸惑ったように、こちらと父上を交互に見遣るAと。



盛大なため息をつくと、俺は言った。


――『好きに呼べば良いし、…敬語もいらない』

――『え……ほ、本当ですか?!』

――『…良いと言ってるだろう。うるさいぞ』

――『それじゃあ…兄様!兄様って、呼んでもいい?』

――『……構わない』


目を輝かせて嬉しそうに笑う妹を、

大事にしたい


そう、思った。

第24幕 血縁の決別を→←第22幕 変わらぬは宿命か、運命か


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ひまわり - ずっと涙が止まりません!続き楽しみにしてます。 (2016年3月6日 3時) (レス) id: 59146efa58 (このIDを非表示/違反報告)
早乙女みんと@プロフ一読(プロフ) - ありがとうございます!! (2014年9月17日 20時) (レス) id: 26a7ef28d1 (このIDを非表示/違反報告)
怜弦@もと明(プロフ) - 切ない……!お互いを思うが故に……!続き楽しみに待ってます!! (2014年8月29日 17時) (レス) id: ac89b44b7f (このIDを非表示/違反報告)
早乙女みんと@プロフ一読(プロフ) - ありがとうございます! (2014年8月13日 20時) (レス) id: 26a7ef28d1 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん25(プロフ) - 更新、お疲れ様です。切ないです。。。 (2014年7月31日 21時) (レス) id: 2be9d3c16a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:早乙女みんと | 作成日時:2013年12月20日 15時

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