I want to protect everything. (ページ45)

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～第四十二話～ページ45

「隊長！」

隊長に向かって叫ぶと、隊長はこちらを向いた。

「天竜！お前、兄貴はどうした。」

「一応終わりました！」

「そうか。……よくやったな。」

隊長はそう言うと、ふいっとそっぽを向いてしまった。

「紅葉姉様…。僕、姉様と戦いたくないよ！」

弟の由希が私に向かって叫んだ。

「姉様は僕たちより、護廷十三隊が好きなの？父様や母様をころしたのに？」

「私は父様や母様より、何倍もここが好きよ。」

「嘘だ…。そんなの嘘だ！姉様は僕たちの味方だ！」

由希がそう言って、私に向かってきた。

由希は武術は他の兄弟に劣るが、頭はずば抜けて良かった。

戦う時に策を考えるのも上手で、その場に応じて考えることができた。

今も、何を考えているか分からない。

ひたすらに斬魄刀で攻撃をするけど、それだけじゃないはず。

「姉様。ごめんね。…破道の四白雷」

由希が私に向かって白雷を放った。

咄嗟にそれを避ける。

だが、はっと気づいた。

隊長の存在に

「隊長！！避けてください！！」

隊長に向かってそう叫ぶ

「たいちょ…！？」

もう一度隊長に向かって叫ぼうとした瞬間

後ろから腹を突き刺された。

口から血が出るのが分かる。

少し後ろを見ると、そこには、先ほど倒したはずの咲希斗兄様がいた。

「兄…様！？」

私はゆっくりと地面に倒れていった。