〜第三十九話〜 ページ42
尸魂界に帰ってきて、一週間すると雄大が帰ってきた。
雄大が帰ってきてからは、毎日二人で鍛錬した。
少しでもうまく使いこなすために
時間は短いもので
兄弟たちはすぐに攻めてきた。
ー天竜咲希斗・優汰・由希・萌々香、四名の姿を確認。各隊定位置に着けー
そう命令が下った。
最前線で戦うことを命じられた私は、兄弟たちのもとへ向かった。
さすがに四人全員を相手にすることはできないから、私は咲希斗兄様に狙いを定め、他の兄弟は各隊の隊長方に任せた。
霊圧を探りながら、瀞霊廷を走り回る。
「見つけた…!」
私は咲希斗兄様の霊圧が感じられる場所に向かった。
「紅葉じゃないか。強くなったか?」
「兄様達に及ぶかは分かりませんが、それ相応の修行は致しました。」
「なら、楽しみだな。手加減するなよ。」
兄様はすぐに斬魄刀を構え、私に向かってきた。
兄様も当たり前だけど鍛錬は怠らなかったみたいで、強くなっていた。
でも、不思議と今は負ける気がしない。
勝てるような気がした。
「はぁあああ!!!」
掛け声をかけながら攻撃をしていく。
兄様は上手いこと防いでいく
「前よりは強くなったな!でも、お前もここまでだ。」
兄様は私から一定の距離を保つと、グッと霊圧を上げた。
「卍解!百万蟻地獄!」
兄様が卍解をした瞬間、黒い何かが私と兄様を包んだ。
「なにこれ…」
「紅葉。お前は終わりだ。」
兄様が私に向かって攻撃をしてきた。
それをかわすために、後ろに下がる。
下がったその瞬間、背中に激痛が走った。
「うっ!!!!!」
黒い何かからすぐにはなれる。
髪の毛がパラパラと落ちていく。
「当たったんだね。残念。」
兄様を見ると、少し楽しそうに笑っていた。
「この黒いものはね、全部蟻だよ。俺が敵だって思ってる人に攻撃するようになってる。この蟻達は俺の意思なく敵を追いかける。だから、逃げても無駄だよ。」
そう言って笑う兄様は少し恐ろしかった。
「ねぇ、紅葉。最後にもう一回聞くよ?ここでしぬか、俺たちと来るか、どっち?」
「私は死ぬことも選ばないし、兄様達を選ぶこともしません。ここで兄様を倒します。」
そう言って、霊圧を上げた。
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作者名:稀代 | 作成日時:2019年10月5日 16時