今日:5 hit、昨日:5 hit、合計:2,046 hit
小｜中｜大
〜第三十五話〜 ページ38
幼いころから両親に褒めてもらったことが無かった。
初めて瞬歩ができたとき、鬼道が使えたとき、斬魄刀の名前を知ったとき
両親は褒めてはくれなかった。
咲希斗兄様は力が強く、剣術に長けていた。
優汰兄様は鬼道が得意で、いろんな鬼道が使えた。
由希は体が弱く、武術は苦手だが、とても頭がよかった。
萌々香姉様は瞬歩が早く、一時は二番隊へ推薦が来たというほどだった。
私は兄弟の中で一番弱いと言われてきた。
出来過ぎた兄弟に囲まれれば、私は劣って見えたのだ。
「お母さん！見てみて！」
「お父さん！見て！！」
何度声をかけても、振り向いてくれなかった。
私はだんだん両親に対して心を閉ざすようになってしまった。
でも、思ったのだ
死神になって名を上げれば、両親は自分のことを褒めてくれるんじゃないかって。
だから努力した。
でも、何も変わらなかった。
いつか私の目的は『両親に褒められる』ことではなく『両親を見返してやる』になった。
私はお前達が思っているほど弱くはないと
見せつけてやりたくなった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：稀代 | 作成日時：2019年10月5日 16時
