検索窓
今日:18 hit、昨日:5 hit、合計:2,059 hit

〜第三十話〜 ページ33

私は今、穿界門の前に立っている。

今から、卍解を習得するために現世に向かうのだ。

私は斬魄刀にそっと触れた。

もし、できなかったらどうしよう。

私はあの死神代行のように強くない

強力な力があるわけでもない

もし、尸魂界を守れなかったら

もし、もし、もし、


これ以上は考えたらいけない。

そうだ。私が強くなって、最悪の事態が起こらないようにするんだ。

私は後ろを振り返った。

そこには、日番谷隊長や松本副隊長、檜佐木副隊長、枝豆先輩、いろんな人がいた。

「天竜。お前ならできる。行ってこい。」

隊長がしっかりした声で言った。

「紅葉!卍解習得して、兄弟のことぎゃふんと言わせてやんなさい!!」

松本副隊長が笑った。

「天竜。俺たち、お前が強くなって帰ってくるの、楽しみにしてるからな。」

檜佐木副隊長が微笑んだ。

「天竜!!お前、帰ってきたら、俺と勝負だ!!」

枝豆先輩が頭を光らせて言った。

「はい!行ってきます!!」

私がそう言った時だった

「待って〜!!!!」

雄大が慌てて走ってきた。

「紅葉、僕も行くよ。」

「え?」

「紅葉一人じゃ怠けそうだからね。僕が見張りをするんだ。」

「何それ…。」

少し得意げに笑う雄大に、なんだか笑えてきてしまった。

「ちょっと紅葉!何笑ってんのさ!」

私の笑いは止まることなく、いつしかそこにいた全員が笑っていた。


まるで、戦いのことなんて忘れたかのように。

〜第三十一話〜→←〜第二十九話〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:BLEACH , 日番谷冬獅郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:稀代 | 作成日時:2019年10月5日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。