〜第二十七話〜 ページ30
咲希斗兄様が私から離れ、四人全員が戦闘態勢に入る。
私も刀を抜く。
しかし、四人も相手にできるわけがない。
でも、ここにいるのは私だけ。
私が戦わないといけない。
咲希斗兄様が私に向かってきた。
斬魄刀を振り下ろしてきたので、それを受け止める。
横から次男の優汰兄様が鬼道をこちらへ放ってきたので何とか避ける
三男の由紀は、辛そうにしながら斬魄刀を握りしめているだけ
長女の萌々香姉様は、いない
いや、いないんじゃない。
萌々香姉様を目で探していると、スッと首元に痛みを感じた。
萌々香姉様が、後ろから斬魄刀を当てているのだ。
萌々香姉様は二番隊ほどではないが瞬歩が早い
いつの間にか後ろに回っていたのだ。
「紅葉。ここでしぬか、私たちと来るか。貴女にはその二択しかないわ。」
冷汗が流れる。
声が思うように出ない。
「わ、私は…」
姉様たちとは行けない、そう言おうとした瞬間
「天竜!!!!!!!!」
私の名前を叫びながら、姉様に攻撃をしようとしている隊長が目に入った。
姉様はそれに気づき、私から離れた。
私は一気に力が抜けて座り込んでしまう。
「天竜、大丈夫か。」
「は、はい。申し訳ありません。」
「気にするな。」
隊長はそう言って、ポンっと頭に少しだけ触れた。
次々と他の隊長や副隊長が集まってきた。
「なんだ。もう来ちゃったのか。」
優汰兄様が少し笑って言う。
「兄様、どうする?」
「もちろん。ぶっ潰す。」
咲希斗兄様がそう言ったのを合図に、四人全員が突っ込んできた。
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作者名:稀代 | 作成日時:2019年10月5日 16時