第8話 ページ9
征十郎とAが
互いを嫌っている理由はそれなりにある。
一つ、
両者優秀であり、
嫌でも尊敬せざるを得なくなってしまうこと。
二つ、
似ていること。
三つ、
ひとつだけ大きな違いがあること。
約1か月前
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
A「赤司Aだ。そんなに関わることはないと思うが、一先ずよろしく頼む」
征「あぁ。何か分からないことがあればオレに聞いてくれていい。念のため家中を案内するよ。」
A「そうか。それは助かるよ。ありがとう」
大雑把に言えば、
二人が平穏な仲だったのはここまでだった。
A「見ていたよ。去年のウィンターカップ決勝。」
征十郎が敗北を味わった試合を見ていたと言うA。
征「それがどうかしたのか。」
A「いや…、特には…」
A「ただ…、同じ血が入った奴だとは思いたくなくてな。」
征「癇に障るな女だな。馬鹿にしているのであれば…、オレも黙ってはいられないな。」
大抵の人が数歩下がってしまうような恐ろしい風情であったが、
Aが動じることはなかった。
A「懸命だった者を馬鹿にすることは決してないし、敗者が惨めだとも思わない。」
征「…………」
A「だが…、アタシは今までに負けたという経験がない。」
A「要は、敗北の味を知っている者が、アタシを見下ろすなど有り得ない。今後、顔を合わせる時は必ず方膝を床につけてから接しろ。」
A「分かりました 以外の返事をした場合は逆らったと見なし、同時にアタシの仇になったと見なす。」
征「戯者か…?…あまりオレを怒らせるな。次の発言が謝罪であれば許してやろう。」
A「なるほど。私 の仇として生きていくのだな。愚かな男だ。」
征「なるほど。許されなくて良いということだな。梼昧な女だ。」
征「僕 の名は赤司征十郎だ。今から言う言葉を頭に刻み込め。そして一生後悔の念に駆られ続けろ。」
征「僕がお前を許す日は来ない。………それじゃあ、よろしく頼むよ、A。」
A「あぁ、よろしく頼む、征十郎。……それから、私に命令をするな。」
これが彼らの出会いだった。
赤司征十郎はこう考える。
敗北とは「始まり」であり、
実際に自分を成長させ、強くしたもの。
赤司Aはこう考える。
今までの努力が水の泡となり、すべてが消えていく瞬間。
敗北とは「終わり」である と。
375人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
優花(プロフ) - まさかのディズニーでのやりとりが面白すぎて腹筋破壊しそうですwwこの作品好きです!応援してます! (2015年12月1日 22時) (レス) id: 36a528e68e (このIDを非表示/違反報告)
はきら(プロフ) - RIRIさん» ありがとうございますm(__)m♪!!頑張ります! (2015年2月24日 21時) (レス) id: d8c38e0ae0 (このIDを非表示/違反報告)
RIRI(プロフ) - 面白いです!最高です!ギネス級www頑張ってください! (2015年2月24日 18時) (レス) id: b6ae059394 (このIDを非表示/違反報告)
はきら(プロフ) - 黒子えれな☆さん» どっちでも大丈夫ですよ(^q^)コメントありがとうございました(^q^)嬉 (2015年2月21日 0時) (レス) id: d8c38e0ae0 (このIDを非表示/違反報告)
黒子えれな☆(プロフ) - はきらさん» コメントする方間違えちゃいました-(^q^)-ハァン!!ほんとは続編のほうにやろうとしてました(^q^) (2015年2月21日 0時) (レス) id: 2e709de854 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はきら | 作成日時:2015年2月1日 20時