第6話 ページ7
征・A「ただいま帰りました」
帰宅するなり、早口で父に挨拶をして、
足早に向かった先は洗面所。
征「お前と口をつけるなど最悪だ」
二人して洗面台に並び、
手のひらで水をすくって唇を擦る。
A「私の台詞だ。あの状況は必ずしもしなければならない時ではなかっ
たであろう。なぜした?」
征「いいや、すべき状況ではあった。中途半端はいけないな。」
A「…………」
急に手を止めたAはこう語り始める。
A「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。と、法律で定められているにも拘わらず、別居する夫婦が普通にいるのはなぜだと思う。」
その問いに、なぜそんなことを聞くのか という疑問を抱きながらも冷静に返す。
征「…言うまでもない。罰則がないからだろう。別居したところでどうにもならない。その法律は義務にすぎないからな。」
A「分かっているならば話は早い。私たちも同一だ。"優等生カップル"を演じるのは義務。仮に止めてしまったところで、なにか起こるか?」
A「私は、今日のようなことをお前にされるくらいなら、すぐにでも止めてしまいたよ。」
征「赤司家の者が世間で見苦しい姿を見せることは一切許されない。」
A「ならば、カップルでなくて良いであろう?"仲が悪くはない友人"ぐらいを演じれば十分ではないか。」
征「もう手遅れだ。現時点でラブラブなどと言われている僕らが、急に、仲が悪くはない ぐらいの友人になろうものなら…、それこそ愚かな姿だ。」
A「………最初からカップルなど演じなければ良かった…と言ったところか…。」
征「いいや、最初からこの道しかなかった。父が カップルのフリでもしてろ と申した以上、それ以外の選択肢はなかったはずだ。」
そう言い捨ててこの場を去ろうとした征十郎であったが、Aは構わず続ける。
A「お前はおじ様の言いなりか」
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優花(プロフ) - まさかのディズニーでのやりとりが面白すぎて腹筋破壊しそうですwwこの作品好きです!応援してます! (2015年12月1日 22時) (レス) id: 36a528e68e (このIDを非表示/違反報告)
はきら(プロフ) - RIRIさん» ありがとうございますm(__)m♪!!頑張ります! (2015年2月24日 21時) (レス) id: d8c38e0ae0 (このIDを非表示/違反報告)
RIRI(プロフ) - 面白いです!最高です!ギネス級www頑張ってください! (2015年2月24日 18時) (レス) id: b6ae059394 (このIDを非表示/違反報告)
はきら(プロフ) - 黒子えれな☆さん» どっちでも大丈夫ですよ(^q^)コメントありがとうございました(^q^)嬉 (2015年2月21日 0時) (レス) id: d8c38e0ae0 (このIDを非表示/違反報告)
黒子えれな☆(プロフ) - はきらさん» コメントする方間違えちゃいました-(^q^)-ハァン!!ほんとは続編のほうにやろうとしてました(^q^) (2015年2月21日 0時) (レス) id: 2e709de854 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はきら | 作成日時:2015年2月1日 20時