【名探偵コナン】続・初デート先で大事件とか聞いてない【赤井秀一/ギャグ】

#353 ページ22

『それに、来月の展示会に行くって予告状出しといただろ？その下見だよ』


　煙のせいか、ゴホゴホと咳をしながらも軽めのテンションでそう言ってのけた鳩ぽっぽ。
いやおまそんな「来月そっち遊び行く」みたいなノリで言われても。お前は服部か？

　言われてみれば確かに今回の運行とは別に、来月宝石の展示をするって聞いたような？それにキッドが予告状を出したってネットで見たような……？？

あ〜だめだゼロさんや哀ちゃんの事考えるので忙しかったから全然記憶に残ってない！！大事な事以外は後回しだもんねしょうがないね！


『こっちでイヤホンとマイク付けとくから、オレが変装ってバレねーように頑張ってくれよ？んじゃ頼んだぜ』
「りょ★(思考放棄)」
「はぁ〜……やるしかないみたいね」


　隣に寄り添って会話を聞いていた哀ちゃんは携帯をかっさらい、ソファに戻る。

……待てよ？弾みで「りょ」とか言っちゃったけど、えっ、えっっ向こうはこっちの事情とかを理解してんですか？？？いつのまに？？というか哀ちゃんは困惑はすれど適応しつつあるの？っっっょぃ


「詳しい事は後でぜってえ説明するから……それとA、ちょっと耳貸してくれ！」
「な゛にぃ……(脳死直前)」


　現状理解すら追いついていないこの状況で容赦なく詰め込んでくるな鬼畜かお前は！？加減を知れ加減を！！

とは言いつつもまずは詰め込まないとどうにもならないので(一夜漬けの理論)、膝をついて顔を近づける姿勢になった。コナン君は私の耳元に向けて小声で話を続ける。


「オメーの携帯にも行ってると思うけど、赤井さんから連絡があって……」
「秀さん、から……？」


　そ、そうだ、秀さん！！
アナタ今どこにいますか……？この列車の中にちゃんといますか……？(？？)というか秀さん関連だから哀ちゃんに聞こえないようにしてるのか。さす死神。


「8号車の後ろにある貨物車なんだけど、恐らく爆弾が仕掛けられてる」
「ばくだん」
「んで、爆発したら、迷わず灰原連れてここを出てオレたちの方(先頭車両側)に来てくれ！」


　WOW……。
もはや何も言うまい。しっかりと頷きながらも、心の中でそっと天を仰いだ。コイツが凄く真面目に言ってるのは分かるから心の中で。話はちゃんと理解したから安心して下さいね！！


「頼んだぜ！」


コナンくんは扉を開けて8号車とは反対側の方に駆けて行き、白煙の中に消えていった。


(キッドと死神から同時に頼まれるってどういう状況……？)
(A、ぼーっとしてないで！)

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本日の名言！

そんな顔をするな…それとも俺の保証だけじゃ不安かな？《赤井秀一》

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