【名探偵コナン】続・初デート先で大事件とか聞いてない【赤井秀一/ギャグ】

#351 ページ20

「A！これは罠、避難しちゃダメよ」
「で、でもホントに火事だったら……はっ！？」


　待って、組織の人は哀ちゃんだけを捕まえたいんでしょ？でも避難したら他の乗客も巻き込む可能性がある。


「哀ちゃんがもし1人だったら、わざと8号車の方に逃げるんじゃない！？」
「……そうね、解毒薬を飲んで、灰原哀だと分からないようにしてから……火元の方に逃げるわ」
「ダメだよッッ！？危ないよ！？」
「貴女が仮定の話をしたんじゃないの」


　でも、今はAが一緒にいる。
そんな身勝手な行動は絶対にしない。灰原はそう心に決めていた。


「ま、彼らなら私の行動を見込んで8号車で待ち構えててもおかしくないわね」
「冷静なご分析でいらっしゃる……」
「自分より焦ってる子がいると却って冷静になるじゃない？」
「アッそれ私だね！？」


　思わず動揺した私に対して、哀ちゃんは眉を少し下げて微笑んだ。そこには恐怖も確かに混じっているのが見える。
でも、笑えるゆとりがあるなら100億満点だよね！


「でも大事なのはここからだよね。この状況を踏まえて、どうするべきか」
「そうね……火事はフェイクの可能性があるわ。本当に私や列車が燃えたら、困るのは彼らだもの」
「じゃあその情報が確定したら、ここで列車が止まるのを待つのが最適解かな？問題はどうやって偽火事かを確かめるかだけど……」


　私は窓に手を添え、火が確認できないかと思い８号車の外観を見た。
煙が上がってる様子もないし、見た目は異常なし。

やっぱ偽火事？でも車内で燃えてるんなら確認が難しい。哀ちゃんの為にも早めに確かめたいんだけどな……


―――ドンドンドン！！


「エッ！？」
「！」


　突然の来客〜ッ！！
アポ無しは緊急の時以外やめて下さいねビビるので！！

　万一の可能性を考えて哀ちゃんを扉から一番離れた所にいてもらい、私がドアノブに手をかける。


「灰原、オレだ！」
「江戸川君……？」


　えっ死神君！？じゃあ開けても大丈夫かな……？とりあえず鍵は開けて……ええい待て待てニセの可能性もある！取り敢えず先手必勝ってことで(よくない)

哀ちゃんに軽く目配せ(ウインク)をキメた後、私は扉に向き直った。呆れたような溜め息が後ろから聞こえたがまあ気にしない！

扉が開くと同時に、渾身のスピードで足を振り下ろす。


「悪霊！退散ッ！！」
「どわっっ？！？」

　って、案の定死神コナン君でした。
でも悪霊退散しといて正解だったなご利益ありますように！あったら苦労しないけど！！

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本日の名言！

そんな顔をするな…それとも俺の保証だけじゃ不安かな？《赤井秀一》

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