【名探偵コナン】続・初デート先で大事件とか聞いてない【赤井秀一/ギャグ】

#350:騒動開幕 ページ19

それから少しの間。
隣に座ってた哀ちゃんを自分の膝に乗せて、窓の景色を見ながら色んな話をした。最高すぎ……あれっもうこれ実質哀ちゃんとのデートでは？？

この部屋に入ってすぐの時は不安そうに見えてた哀ちゃんだけど、メール関連で騒いだおかげ(？)もあって今は大分落ち着いてる。そして可愛い。


「で、これが、例の解毒薬……」


　哀ちゃんが自分のポケットから取り出したプラスチックケースの中には、普通の錠剤とは別にあまり見かけない色のカプセル薬が入っていた。

　解毒剤……つまりコナン君が新一君に戻れたりする凄すぎる薬。これを1人で作ったって、中身18歳だとしても凄すぎるよね！？確実にノー〇ル賞取れるし取れなくても私があげるねA賞(いらない)


「そう。江戸川くんがロンドンに行けたのもコレがあったから。他にも学園祭の時とか、何回か使った機会はあるけど……ま、それはおいおいね」


　哀ちゃんはそのカプセルを小さな手で摘んで私に見せてくれた。私はゴクリと息を呑み、哀ちゃんを抱える手も思わず強ばった。


「っていうか、良かったの？私に見せちゃって」
「いいに決まってるでしょ。貴女には色々と苦労をかけてるし、これからも苦労するとは思うけど……知ってもらってた方がいいと思って」
「……うん！」


　こ、これはつまり……頼られている！？哀ちゃんに……！
私は思わず嬉しい気持ちが溢れそうになるのを何とかこらえて、真剣な顔で頷く。
でも哀ちゃんにはバレていたみたいで、クスリ、と小さく笑われた。天使だ……

　と、そんな時。
不意に部屋の外でざわめきが聞こえた。


「！」
「……ッ！」


　哀ちゃんもその騒ぎに気づいたらしく、私の手を冷たい手で強く握り締めた。私もそれに応えるようにより強く抱き返す。

　決して1人や2人ではない、恐怖と焦りの混じったような声。
それは8号車の方から聞こえ、どんどん近づいてきているのが分かった。


【緊急連絡です！
只今 当列車の8号車で火災が発生致しました!!】


　事件発生時以来のアナウンスが、スピーカーを通して流れ込んで来た。

　って、ハァ〜！？事件の次は火事ィ！？
事件の方は関係ないにしてもこの火事は絶対組織クロでしょ！？いや元から黒いんだけどそういう話ではなく


【7号車と6号車のお客様は念の為…前の車両に避難して頂きますようお願いします！】


　つまり、私達の部屋も避難対象な訳だけど…… ？


(メッチャクチャ怪しいじゃん……怖)
(Aだけは守らなくちゃ……！)

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本日の名言！

そんな顔をするな…それとも俺の保証だけじゃ不安かな？《赤井秀一》

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