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Gray.272 ページ22

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ー貴女side



翌日、朝練に来た私達を見て随分早い解決だったなともっちー先輩が呆れたように笑った。

誠凛との練習試合もあるし問題は早く解決するに越したことはないだろう。


いつも通りの朝練を行い、その後に朝ごはんの食べてない私は購買に寄ってパンを買ってから灰崎くんと二人で教室に向かった。

出席とったらまたサボるんだろうけれど

部活に影響がなければ文句は無い。



「それ美味い?」


「うん、美味しいよ」



パンを食べながら教室の扉を開くと
クラスメイトが黒板前に集っていた。
そんな中で後ろの扉から覗く女子生徒の姿に一気に嫌な予感が押し寄せる。

クラスメイトの一人が私に気付きニヤニヤと「(人1)〜これマジー?」と問いかける。

その言葉に全員が私達を見て黒板の前から退いた。

コソコソと噂話をする声をBGMに黒板を見ると、



『(人1)Aは彼氏が居るのに灰崎祥吾と浮気している』
『最低女』『男好き』



「……何だよ、これ」



嫌がらせを受けていた事を隠してきたのに
灰崎くんにはバレたくなかったのに。

こんな形でしかもクラスメイトに見せる形で暴露するなんて。


どうしよう。



「はよー…ん?」



その時、何も知らない隣席の彼が教室に入ってきた。
クラスメイトから返事が返ってこない事に驚いたのだろう。

キョロキョロと教室を眺めた彼は黒板に気付き



「な、…なんだよ、これ」



すぐに、文字を消してくれた。



「誰だよこれ書いたの!!」



私も灰崎くんでさえも頭が真っ白になって何も出来なかったのに
彼は怒ってくれながらクラスを見渡し、そして扉の影から覗く人物に気付き

すぐに近付くと彼女"達"を教室に連れ込む。



「お前達だな?」


「…なんの事?騒いでたから覗いただけなんですけどー」


「おい」




隣席の彼と女王様の会話に反応したのは灰崎くんだった。
正確にはもう一人の女子生徒に。



「お前、俺に告って来た奴じゃん。
何、振られた腹いせかよ?性格悪ぃなァ」


「!!」



告ってきた、ってことは
あの時に灰崎くんに告白した子がこの子なんだ。



「大方、そのアホ女に書いてこいって言われたんだろ。
ソイツに取り入ってる時点で俺はお前なんざ遊びでもゴメンだわ」



灰崎くんの言葉に女の子は俯いてしまった。
その姿に反論したのは女王様の方。



「何で…何で!?なんでその子なのよ!!
私の方が先に祥吾くんを受け入れてあげてたのに!」


「っ」



それは私の弱い所だった。

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マリイ - ミリイのリクに虹村とこのままが良いって言う奴いるからミリイが怒ってる そのコメに返信するから余計に怒った ミリイに全て聞かないとダメ (2019年8月24日 14時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:由麻 | 作成日時:2019年8月8日 0時

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