三話 ページ4
「昨日の夜さぁ、彼氏とたまたま夜アイス買いに外出たんだけど、黒い特攻服めっちゃいてちょービビったんですけど」
「黒いとこっつったらあれじゃん。トーマン。そーいや莉緒の家渋谷だったね」
「え、大丈夫だった?なんか喧嘩吹っ掛けられたりしてない?」
「大丈夫だよぉ。うち弱いけど彼氏がアレだし」
さっすが莉緒〜ぎゃははとはなすのは、クラスどころか学年でトップ3にはいる要注意人物。
東雲莉緒。
顔も性格もたいして良くない彼女の武器はその後ろ盾。
彼氏が渋谷を仕切っている東京卍會の四番隊副隊長のつてで東卍入りしたかなんかで、その彼女の東
雲も間接的に関係者入り。肝心の彼氏との仲は、良好どころか痛いくらい公共の場でいちゃいちゃい
ちゃいちゃ
でもみんな、彼女に逆らえば、彼氏にチクられて暴走族を敵にまわしちゃう、なんて被害妄想を膨ら
ませちゃうから、誰も逆らえない。
彼女自身ががすごいわけでもないのに、ことあるごとに彼氏の話題だして嫌味な奴、、
「そんなこといってー、水瀬先輩に目つけられたらどうするのさぁ」
なんでこうもみんな語尾のばすかなぁって広げていたお弁当箱を包みながら聞こえてきた、もう一人
の登場人物
渋谷どころか関東で名が知れた暴走族”黒龍”の九代目総長の女らしい。
この学校でその名を知らない者はいない。
すれちがったことあるけど、かなりの美人さん。しかも背が高くて釣り目のショートカットヘアが
さらに中世的に見せる。
不良は勝手にぼいんなお姉さんしか相手にしないのかと思ってたよ。
でもその九代目は東卍に負けて一度なくなったらしい。
それを知ったときのうちの心境?
そんなの
「でもさぁ、もう”過去の女”じゃん? 時代は東卍でしょ!」
「うちらには黒龍様をやっつけたトーマンの幹部候補様の彼女がついてるもんねー」
「ちょっとかわいそうだからやめなぁ?」
ほうら、あいつが調子乗っちゃうじゃん
この学校に、ほかのチームの隊員とかがいれば何か変わったんだろうけど、
ま、不良が高校なんて行くわけないよね。しかもこんな普通のとこ。
私もなるべく普通に過ごしたいし。
午後お昼休憩終了5分前のチャイムがなった。
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作者名:sss | 作成日時:2022年7月19日 11時