【ハイキュー×暗殺教室】音駒のマネさん。

朝のアイツ。 ページ8

Aside

ガララ…

「おはよーございます。今日もバレーで使わせてもらいます」

誰もいない体育館に挨拶。寂しい人だって？礼儀だよ礼儀。

只今の時刻6時30分。朝練までは後40分位ある。いつもHRでの射撃があったから、無くなって何か物足りなさを感じる。有希を起こして行くのは偲びない時間なので1人でやって来てネット張ってる。


何をするのか？それは椚ヶ丘の体操着の格好から察して。

「さて…先ずは一本」

フワッ…キュキュッ

高めに上げたトス。シューズが床を踏みしめる音。そして…

バシュッ！

「一本OK…かな？」

久々にしたジャンサーだけどキッチリ相手コートに入ってる。もう一本打ち込んだら…

バシィ！









「…レシーブされた」

「…女子とは思えねーよーなサーブだな」

「…おはようございます夜久先輩」

レシーブされた。でもまあリベロだし、仕方ないか。もう一本、と言う先輩に今度は。

フワッ…キュキュ

助走をつけ、宙に舞う。腕はしなやかに…

夜(またジャンサー…違う、ジャンフロだ！)

ジャンフロだと気付いた先輩はオーバーで対応しようと切り替える。でも…

カクン、トーントン…


「…やっぱり女子とは思えねー」


回転の無いボールは。

先輩の“目の前で”軌道を変えて曲がって。

後方に転がった。

ここまで決まると私も嬉しい。古豪のリベロ相手と考えると尚更。

「ふふ。ありがとうございました」ニコッ

「…朝篠さ、笑うと可愛いな」
「…か、可愛い！？私がですか！？」
「そーだよ。もっと笑えばいいのに」

笑うと可愛いなんて言われたの前原ぶりかも。褒められるのは何かくすぐったい様な気持ち。



「あー、朝篠。その…名前で呼んで良い、か？」

へ？と先輩を二度見すると、心なしか顔が赤い。…正直黒尾先輩以外は名前呼びで良いんだよね。

「勿論、構いませんよ。夜久先輩」

「なら良い。…A」

夜(黒尾に嫉妬したとか言えねーよ)





「そういえばAは何でこんなにバレー出来んだ？確か中学ん時はずっとマネだったんだろ？」

やっぱり聞くのか、それ。別に隠す事じゃ無いけど。




「…先輩は“コート上のメイド”と呼ばれる選手を御存知ですか？」

「！ソレって女子のユースのメインセッターだよな。もしかして…」

「多分、先輩の想像した通りです」



“コート上のメイド”と呼ばれる選手は。


女子ユースのメインセッターで。

私の__









…








______姉である。

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