猫のようなアイツと。 ページ21
及川side
「んー。レモン煮オレって…これ？」
自販機にお金を投入して、Aちゃんに頼まれた飲み物のボタンを押す。
…正直、レモン煮オレなんて聞いた事ないんだけど。美味しいのかな？
ガコン！
自販機独特の音を聞きながら、ひんやりとしたレモン色の缶を手に取る。僅かにあちこちから話す皆の声。その他には何も聞こえない。
確かAちゃんはあっちのベランダで涼んでる、って言ってたよね。俺は缶が温くなる前に、と急いで向かった。
「…うん。で、ひなたとは相変わらずなの？相変わらずタラシっぽいけど」
ベランダで月光を浴びながら、ゆったりと電話をしているAちゃん。今度は誰とだろう？
「…ふぅん。女たらしクソ野郎の名は伊達じゃないと。…え？その呼び方止めろ？」
よく言うね、と笑うAちゃん。…話の中身からして男と電話してるね。
「…ひなた、本ト一途なんだから。気持ちを踏み躙る様な事しないでよ？
…え？磯貝の事って何よ？磯貝にはメグがいるじゃない。…え、そうじゃない？それってどう言う意味…切れた」
何考えてんのよ…なんて呟きながらスマホをしまうAちゃん。カサリ、と動いた俺に気付いたらしい彼女は、クルリとこちらを向く。
「…趣味悪いですね、及川先輩」
「趣味悪いも何も…」
あ、煮オレありがとうございます、とちょっと温くなった缶をプシュッと開けて飲む。
…どんな味なのか気になるんだけど。
「そんなに気になるなら…飲みます？」
え、飲みます？って…間接キスだよね？気付いてないの！？
「え、だって間接キス…「気にしませんよ別に」うん気にしようね！？」
間接なら許容範囲ですし。なんてしれっと言い放つAちゃん。
…何か訳ありなのかな。
「違いますよ。中3の時がちょーっと特殊だっただけで」
良いから飲んで下さい、とグイッと出す彼女の缶をそっと受け取り、喉に流し込む。これは…
「…甘いのにちょっと酸っぱい」
「でしょ？これが美味しいんですよ」
再び彼女の手に戻った煮オレを躊躇う事なく飲み切るAちゃん。少しは気にしようよ。
「…明日の早朝練5時からなんで。起きて合宿所の入り口で待ってます」
ふわりと言い残してマネの部屋に向かった彼女を見送った。沈丁花の香りが辺りにまだ残ってる。
「…俺も寝なきゃじゃん」
部屋に戻って岩ちゃんに怒られたのはまた別の話。
猫とトサカと鰹節…？→←Q.覗きといえば…？ A.殺せんせーの煮凝りを思い出す。
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もかぶれんど - ミリアさん» えっと…アザス！トリップ物はそのうち書きたいと思ってはいます。取り敢えず私生活が落ち着いてからとなりますが、長い目で見ていただけるとありがたいです。 (2017年9月29日 22時) (
レス) id: 6e02867360 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で面白かったですもし今後他の作品を作る予定があったらハイキューの日向か研磨の姉か妹がワールドトリガーか黒バスかアニメKとコラボかトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体調にきよつけて頑張って下さい (2017年9月29日 18時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
もかぶれんど - クルミもちさん» 初めまして！面白いなんて光栄です！文才は神崎ちゃん達にあげたんでありません！クルミもちさんの作品も読ませて頂きますね！ (2017年9月8日 22時) (レス) id: 6e02867360 (このIDを非表示/違反報告)
クルミもち - はじめまして！めっちゃ、面白いです！…私も暗殺教室書いてるんですが…文才が無いからこんなに面白く書けません…これからも頑張って下さい！ (2017年9月8日 19時) (携帯から) (レス) id: 5e6fee981d (このIDを非表示/違反報告)
もかぶれんど - ネギ牛タン塩さん» マジですか！作者の暗教男子イチオシが磯貝なんですよ！お色気組は…キャラがムズい… (2017年8月24日 22時) (レス) id: 6e02867360 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もかぶれんど | 作成日時：2017年5月31日 14時
