吸血鬼（第一話） ページ41
凛月｢ただいま…｣
凛月達がが帰ってきたのか。随分遅かったな……。今日はユニット練習だけじゃなかったっけ…？
練習が長引いたならきっとグッタリしてるんだろうな。
そんなことを考えながら出迎えるために、鍋の火を止めて玄関に足を進めた。
隆二｢おかえり。あれ……涙は？｣
姿が見えない。
夜だし、自力で歩いてくると思ったんだけどな……。
零「ここじゃよ。ほれ」
隆二「涙！あ………寝てる？(小声)」
凛月「…うん…。吸血衝動と色々重なっちゃって…………」
隆二「そっか………とりあえず涙は俺が部屋に連れて行っておくから、2人は夕飯食べな。鍋ついでに温めておいて」
零から涙を預かって2階に向かう。
ｶﾞﾁｬｯ
隆二「あいっ変わらず…」
物がわちゃわちゃしてるというか多趣味というか………。
ピアノにサックスにオーディオに小さなミシン………。
ピアノの上には埃をかぶった家族写真。
譜面台には拙い字で「りつ」と書かれた譜面。……一体何年前のだよ…。
なんてツッコミを脳内で繰り広げつつ涙をベッドに寝かせた。
凛月のさっきの「色々重なった」ってことが気になる………。
………吸血衝動って実際どんな感じなんだろ。
俺と姉さんは普通の人間だし…。
零や凛月や涙は半分吸血鬼の血が流れてる。
何度もどんな感覚になるかは聞いてみたけど、イマイチ実感できてない。
凛月や零はよく口を揃えて「喉が乾いた感じ」ってよく言ってたけど、喉が乾くのとはきっと意味が違う。
吸血鬼は元来血を吸って生きていくものだし……。
つまりは人間の喉が乾くのとは次元が違う可能性の方が高い…。
隆二「んー……………」
難しい、な。
涙が本能的に飲みたいと思ったってことは確かなんだろうけど……。
それは涙自信がきっと向き合おうとしてるから………。
「ここから出たい、やりたいことがある」って意思主張をしたからなのか……
それとも…単に血が欲しくなっただけ……？
でも涙は吸血が苦手なハズ……。人工のパックばっかりチューチューしてた記憶がある……。
でも、もし涙の本質である吸血鬼としての血が騒いで今回の衝動になったなら………。
涙は桜南に完全には支配されてない…？
本質は乗っ取られてないって事。
そこが鍵になるかも……………？
隆二「一か八か賭けてみるか…………」
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悠希(プロフ) - 吹雪さん» 吹雪様嬉しいコメントありがとうございます〜！(´；ω；｀)凛月くんカッコイイですよね……！！分かります！これからも更新頑張らせていただくので、この作品をよろしくお願いします (2017年8月19日 9時) (
レス) id: 01b9eac922 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪(プロフ) - いつも楽しみに更新を待っています。大変だとは思いますが頑張って下さいね。凛月君が大好きなのでこの小説は嬉しいです。 (2017年8月17日 8時) (レス) id: 4c6b2a6bdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠希 | 作成日時：2017年8月3日 22時
