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31.王者 ページ31
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「……………なーに、試合に負けても女はとりましたって言いたいの？」
ニッと鳴が笑う。
「甲子園に行ったのは、俺達だよ？一也」
そのまま持っていたものを棚に戻すと、
すれ違いざまに鳴は言った。
「来年の夏、楽しみにしてるよ」
青道が挑戦してくるの、そう言い捨てて、
鳴は店を出ていった。
さっさと買い物を済ませると、
早足で、青道高校への道を歩いた。
ーーー「だったら、余計倒してみたくなる」
言ったのも、誘いを蹴ったのも、自分自身。
俺達は挑戦者。
迎え撃つのが稲実。
絶対的王者。絶対的エースを擁する稲実。
冬合宿を乗り越えれば、春が来る。
高校生活２回目の、春が来るーーーーー
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作者名：すた | 作者ホームページ：
作成日時：2015年12月6日 0時
