154.ベタ ページ25
.
いろんな人に、…一也とのことを相談した人たちには、
もれなく鳴とのことを報告した。
その反応は、私の予想と反して、
全員一致の「いいんじゃない?」だった。
.
.
.
「またベタベタのを…」
『こーゆーの夢だったの』
「あー、お前好きそう」
パキッとパピコを二つに割って、半分こ。
2人で公園のベンチに座って、春のひだまりの中、2人でおんなじアイスを。
「どう?2倍おいしい?」
『んー?』
「恋人といると、2倍になるって言うでしょ」
鳴が、アイスを持ってない、私の反対の手を握る。
「幸せ2倍、楽しさ2倍、ってことは、うまさも2倍」
『パピコはパピコだよ。それ以上にも以下にもなりません』
「なるんだなぁ、それが」
そう言いながら空いてた距離を縮めてぴったり、鳴が私の隣に座る。
ふたつの制服。違う制服。
稲実の制服は、やっぱりめちゃくちゃかっこよくて、
それを着こなす鳴はズルい。
.
.
392人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すた | 作者ホームページ:
作成日時:2016年2月16日 17時