20.逃げねえよ ページ21
せ「……何言ってるん?」
ゆ「そのまんまの意味。あ、言っとくけど本気だからね」
そういわれてもどうすれば良いのか……
別にコイツのことは嫌いじゃないし、可愛いところもあると思ってる
でもそれと付き合うは違う話だ。何かひっかかるものもあるし……
俺が悩んでいるのを察したのか、また向こうから話しかけてきた
ゆ「って言っても、今すぐって話じゃないよ」
せ「は?」
意味がよくわからず、聞き返す
ゆ「もし、坂田とAが付き合ったらあたしとどう?ってこと。」
ゆ「ほんとは気付いてるんでしょ、自分がどうしたいか」
全て見透かされている。嘘はつけない
今だって仲がよさそうにしているところを思い出すと胸が痛むのに……
ゆ「学校戻ったら?いま2人きりだから絶対勝負に出るよ。告白って形じゃなくても」
それは俺も察していた。でも勇気が出ない。
せ「もし、何かしてたとしても俺が入る権利なんてあるん?今更俺とも仲良くしてって」
自分から突き放したくせに……
ゆ「Aはあんたを嫌いになんてならないよ。ずっと一緒だったか分かる」
ゆ「ずっと信じてるんだよ、大切な幼馴染だって」
ゆ「それに、その感情は抑えられるようなもんじゃないって。邪魔したっていいんだよ」
ゆ「自分に嘘つくな」
その一言で吹っ切れた
せ「悪い、流川。俺戻るから1人で帰って」
ゆ「あいよー、告白の返事ちゃんと考えとけよ」
せ「……おう」
冗談っぽく寂しそうに笑う顔にそれしか言えなかった
下駄箱を見る限り2人はまだ学校にいる。
少しためらったが、俺は自分の上履きを手に取った
教室の前まで行くと、2つの影が見えた
坂田は完全に緩み切った顔を話しかけていて、Aも屈託のない笑顔で答えている
その姿を見てまた胸が痛む。やっぱ俺はダメなのか……
すると坂田が、Aの腰に手をまわした。何か言うと、Aが真っ赤になって口を開く。
遠くて何を言っているのかは聞こえない、でも……
さ「なあ、キスしていい?」
その発言からあとはなぜか鮮明に聞こえ始めた。
さ「俺、天宮のこと好きなんよ、しちゃだめ?」
流川の言ってた通り、駆けにでた坂田。
『……少しだけなら』
それを拒まない彼女。やっぱ俺の入る好きなんてどこにもないんだ。
でも、このままじゃ嫌だ。あの2人が付き合ってるとこなんて見たくない
“自分に嘘つくな”
ついさっき聞いたばかりの声がよみがえる。
せ「なにしてるん、お前ら」
2人に聞こえるように、そして坂田を睨みつけるように言い放った
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ぺるはむ - だっちさん» 毎回ありがとうございます……祝っていただけてとても嬉しいです！ (2020年3月15日 19時) (
レス) id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
だっち(プロフ) - 完結おめでとうございます!!新作も読みにいきますね!!!!!! (2020年3月15日 7時) (携帯から) (レス) id: 7167dc6512 (このIDを非表示/違反報告)
ぺるはむ - イキリチビタヌキの嫁さん» ありがとうｗ名前に目が行っちゃうわｗ (2020年3月14日 20時) (レス) id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
ぺるはむ - 彩華 ぴあのさん» いつも読んでくださってありがとうございます！センラさんをかっこよく書けていたようで安心しました…… (2020年3月14日 20時) (レス) id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
イキリチビタヌキの嫁 - 完結おめでとー！ (2020年3月14日 19時) (レス) id: 97832db026 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺるはむ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/perurisu/
作成日時：2020年2月1日 19時
