2 また朝 ページ5
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隣には、少し残った体温
頭にはぽんぽんと優しく撫でられた記憶
唇には頬を包んでぶちゅぶちゅにキスされた記憶
さっきから何度もなっている、目覚まし
鳴る度に別々の機械音が聞こえるのは、
3個の目覚ましをセットしてあるから。
夜の、ギンギンに眼光が開いた気分は嘘のよう。
気持ちいい。
ずっとこうしていたい。
手先に感じる、取り残された、彼のフリース。
なんとか引っ張って、胸にそのふわふわを優しく抱えて
顔を埋めて、匂いを嗅いで
また、抱きしめる
これは、彼の分身みたいなものだから
家着で着るものだからこそ
香水の匂いじゃなく、彼の、そのままの匂いがする
こんなに癒されるグッズは他にない。
盗んで逃走して、怒られるのがいつものパターンだけど、
それがすきでやめられないの
私に触れるすべてが私を幸せにするような、朝のまどろみ。
目覚ましがまた鳴る。
そういえば、なんで目覚ましかけてるんだっけ
「 ...は!!」
急いで飛び起きる。
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作者名:は | 作成日時:2020年3月7日 0時