記憶 ページ39
A side
気がつくと私は暗い路地に立っていた。
空に浮かぶ満月がとても綺麗
手には血のついたナイフを１つ、持っていた。
黒い服にも血がべったりと付いている。
目の前には動かない、倒れた人。
私は何故か驚かなかった。
私が人を殺したかもしれないのに、私は驚けなかった。
gr「シオン」
グルっペンの声が背後からした。
違う。そう言おうとしても声が出せない。
『…あはは、グルッペン！どうしたの？こんなところで。』
私の声だけど私の言葉じゃない。
私の筈なのに、私には覚えがない。
gr「お前こそ、何で…」
『復讐よ、復讐。』
gr「復讐…？」
『こいつは、私の事を騙してたの』
私は転がっている頭にぐりぐりと足を押し付けて言う。
『こいつは私の妹が生きてるって言ってたのに…もう死んでたの。こいつに精神的に追い込まれて…私がやっと様子を見に来れた時にはもう手遅れだった。』
懺悔するように私は言う。
妹？誰なの…？
私はそんな存在知らない。
『それに私が育った孤児院まで潰して…みんな、何処にいるかも、生きてるのかも分からない…』
孤児院？
私は普通の家で…
『だから、絶対に許さない…！！』
何度も何度も頭を踏み続ける。
殺してやる。私の目はそう言っていた。
もう死んでいるのに。
『だから、こいつの一族を1年掛けて根絶やしにするの。月に１回殺すの。』
満月の夜に。
gr「何で、言ってくれなかったんだ」
『言う必要、あります？』
gr「……！」
『何が出来るの？私の復讐はしなきゃ意味が無い』
自分の敵は自分で殺す
仇は仇で返さなきゃいけないから
gr「やめる気は無いのか？」
『無いです、誰に何を言われようとも変わりません』
きっぱりと言った。
絶対にこの復讐はやめない
私はそう言いきった。
gr「そうか」
『私は帰りますね。朝は強い方ではないので…』
gr「ああ…分かった」
また、私の視界は真っ暗になった。
○ ○ ○
gr side
美玲「グルッペン。私の事、覚えてるかしら。」
gr「姫島グループの令嬢の姫島美玲。俺の婚約者だろ？」
こいつの望み通りの答えはこれだ
俺は婚約者なんて望んでいないと言うのに。
美玲「違うわよ。貴方に埋められた、私よ？」
gr「埋められた？……まさか」
美玲「そう、満月の夜まだ息があるのに土の中に埋められた私よ。」
こいつまで転生していたなんて…
こいつは、シオンが根絶やしにしようとしていた一族の最後の1人だった。
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冷兎 - 全部いい(？)ENDでよかったぁぁぁ！！！ (2021年8月15日 9時) (
レス) id: 3cae246b7c (このIDを非表示/違反報告)
ナキア - ↓書いたときに見えてなかったから書き直したら２つ出たからひとつ消していいですよ (2019年8月2日 22時) (レス) id: 8a3e8a56f7 (このIDを非表示/違反報告)
ナキア - 栄養失調さん» 7月20日辺りまでは完結でしたよ(小声) (2019年8月2日 22時) (レス) id: 8a3e8a56f7 (このIDを非表示/違反報告)
ナキア - 栄養失調さん» 7月20日辺りまでは完結でしたよ(小声) (2019年8月2日 22時) (レス) id: 8a3e8a56f7 (このIDを非表示/違反報告)
栄養失調 - 狐さん» 完結では無いですよ、更新停止中ですよ(小声) (2019年8月1日 20時) (レス) id: 3967b4b60c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白鯨 | 作成日時：2019年4月11日 18時
