硝子の小瓶 ページ38
切羽 side
切羽「………」
目が醒めた。
そこは綺麗で豪華な部屋。
ふかふかのベッドで寝ていたようだ。
側にいたメイドらしき人に声をかける。
切羽「あの…ここは……？」
「おはようございます、切羽様。お疲れの所申し訳無いのですがお嬢様がお呼びです。」
メイドは落ち着いた様子だ。
そのお嬢様とやらに会えば今どうなっているのか分かるのかもしれない。
私の、前世の事も分かるかもしれない。
○ ○ ○
トン トン
「お嬢様、切羽様をお連れしました。」
？「入れて頂戴」
「切羽様、どうぞ。」
切羽「失礼します。」
ガチャ
美玲「あなたがダリカ？」
切羽「…っ！」
この人は私の正体を知っている。
何で、何で私がダリカだって知ってるの…！？
切羽「ど、どうして……」
美玲「あなたは私の事なんて知らなくて良いのよ。」
高圧的な口調でその人は言う。
その様子に思わず私は口をつぐんだ。
美玲「思い出させてあげるのよ。」
切羽「思い、出させる……？」
美玲「シオンの記憶を。」
あの人の記憶…？
私にはよく分からない。
美玲「これを飲ませるだけで良いの。」
切羽「飲ませるだけ…」
私に渡したのは小瓶に入っている青と白のカプセルの薬。
美玲「カプセルは入れ物になってるの。中の粉末を飲ませるだけで良いわ。」
切羽「何で私がそんなことを…？」
美玲「あなたのお父さんの事、揉み消してあげるわ。」
切羽「…！！」
この人に揉み消して貰えば、私は…まだ……
まだ、権力者で居られる。
美玲「やってくれるわね？」
私は頷いた。
自分は自分のために動くべきだから。
しかもこれは私自身の復讐も兼ねてる。
迷いなんて、ある筈なかった。
私はすぐに行動に移すことにした。
学校であの人の水筒の中に粉末を入れた。
転入の手続きだけする筈だったけど、その必要も無くなるかもしれない。
○ ○ ○
A side
ut「体育疲れたなぁ〜！」
rb「次の時間、科学やで…」
『最悪……』
疲れてるのに頭使わなきゃいけないの嫌だな。
喉が乾いた。
水筒、持ってきてて良かったなぁ…
冷たい水が喉を潤してくれる。
…なんか、甘い？
変なものは入れてない筈なんだけど……
それに、なんか……
気持ち悪い
そう思った瞬間
視界が逆転する。
頭に痛みが走る。
私を呼ぶ、誰かの声がする。
……私の目の前は真っ暗になった。
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冷兎 - 全部いい(？)ENDでよかったぁぁぁ！！！ (2021年8月15日 9時) (
レス) id: 3cae246b7c (このIDを非表示/違反報告)
ナキア - ↓書いたときに見えてなかったから書き直したら２つ出たからひとつ消していいですよ (2019年8月2日 22時) (レス) id: 8a3e8a56f7 (このIDを非表示/違反報告)
ナキア - 栄養失調さん» 7月20日辺りまでは完結でしたよ(小声) (2019年8月2日 22時) (レス) id: 8a3e8a56f7 (このIDを非表示/違反報告)
ナキア - 栄養失調さん» 7月20日辺りまでは完結でしたよ(小声) (2019年8月2日 22時) (レス) id: 8a3e8a56f7 (このIDを非表示/違反報告)
栄養失調 - 狐さん» 完結では無いですよ、更新停止中ですよ(小声) (2019年8月1日 20時) (レス) id: 3967b4b60c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白鯨 | 作成日時：2019年4月11日 18時
