デート編2 ページ16
寂雷視点
寂雷「着いたよ」
私はそう言って車を停めた。
ツキカ『わー…大きい…!』
ツキカはきらきらと目を輝かせている。
寂雷「…さあ、降りて行こうか」
ツキカ『はい!』
ツキカが楽しそうにたたたた、と駆けた。
ワンピースの裾がひらひらと風になびいている。
寂雷「こけないようにしてくださいね」
ツキカ『大丈夫です〜』
私はふっと微笑んだ。
寂雷「中に入りましょうか」
水族館の中に入るように促す。
ツキカは自動ドアが開いた後、さっと中に入った。
ツキカ『すずしい〜!』
水族館特有の涼しさに、ツキカは笑みを浮かべる。
寂雷「じゃあ、先ずは一回から見ていきましょうか」
ツキカ『はい!』
お土産コーナーを通り過ぎて、魚が展示されているところに行く。
奥に進むほど、照明が暗くなっていくのが分かった。
直ぐにあったのは、この水族館一番とも思える大きさの水槽。
中では亀や魚の群れ、さらにジンベエザメなど、私も見たことの無い魚も展示させていた。
ツキカ『すごい!み、見て、寂雷さん!別の水槽にサメが…』
ツキカは初めて見る魚たちに興奮している。
ツキカ『あ、あれは…ペンギン』
寂雷「写真を撮っても良いんだよ」
私がそう言うと、ツキカは早速写真を撮り始めた。
ツキカ『可愛い…!』
ペンギンが泳いでいるところを見て、目を輝かせるツキカ。
私は辺りを見渡した。
寂雷「…?あそこに展示されているのは…」
ツキカ『なんですかね』
そこに展示されていたのはアザラシ。
思っていたよりも速いスピードで泳いでいるので、カメラで撮るのは難しい。
それでも奮闘し続けるツキカが可愛らしかった。
ツキカ『ほっ…あ、ぶれてる…もう一回っ‼………わぁ!』
良い写真が撮れたようだ。
それを覗き込んだ私は微笑んだ。
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