こんなことになるんだったら組織なんか入らなきゃよかった。【安室透】

みんな私のことアホアホって失礼すぎるだろ ページ28

「肝心の話なんだが･･･他人にはあまり知られたくないことか？」

『そりゃまぁ。･･･まさか』


赤井の顔で何となく察する。

嘘やん？マジで言ってんのこの人？


そんな考えは、服の裾を見て一気に消えた。


あ、あんの小学生･･･！！


『チッ･･･ちょっと赤井、これどういうこと？』

「どうもこうも･･･」


私が“それ”を足で粉々に踏みつぶすと、赤井は苦笑いをして答えた。


「盗聴器だが」

『そうじゃなくて！何であの子が盗聴器なんて付けるわけ？』

「君を疑っているんだろうな。あのボウヤはあまり見くびらない方がいいぞ」


あの赤井をここまで言わせるなんて･･･マジであの子何者なんだ？

前からただ者ではないと思ってたけど、それにしてもおかしくない？


ってか疑うって何？私疑われてんの？

嘘でしょ！？疑う要素どこにあるの！？！？


「それで。君が俺を探していた訳は？」

『あ、ああ･･･実は私、志保を探してるんだけど』

「ホォー。探してどうするつもりだ？」

『組織から守る。何があっても。･･･で、志保のお姉さんの明美さんと付き合ってた赤井なら知ってるかなって』

「･･･確かに恋人だったが･･･何故俺がシェリーの居場所を知っていることになる？彼女からは何も聞いてないぞ」

『え、マジ？』

「恋人だからといって、いちいち妹の居場所を話すか？」


そう言われて気付く。そういやそうだな！！

明美さんがそんな意味の分からんことするわけないよね！！何で気付かなかった私！！！


血眼になって赤井を探してた私って一体･･･。


これだからアホって言われるんかね。


「まぁそう気を落とすことはない。こうやって会えたんだ･･･喜ばしいことだろう」

『赤井･･･！』

「その頭が弱いところが変わってなくて安心したよ」

『そういう上げて下げるとこも変わってないねはっ倒すぞ』


せっかく赤井に惚れかけてたのに･･･嘘だけど。


そういえば、と思い出して手を叩く。


『まだバーボンとは険悪なの？』

「･･･ああ」

『あー･･･ごめんね。私のせいだよね』

「？何故だ？」

『私がスコッチを助けられていたらきっと二人も普通だっただろうし･･･』


今でもきっと横で笑い合えていた。


馬鹿やって、ツッコまれて、背中を預け合って、「任せたからね」なんて言って

組織を抜けてからも食べに行ったり･･･そんな未来もあったはずなのに



それを全部、私が壊した。



「･･･泣いているのか？」

小学生は好きだけどコナンくんはまた別の話→←なんか勘違いされてるんだけど赤井が彼氏とか冗談じゃない

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