【薄桜鬼】トリップ少女の泡沫恋物語

泡沫７ ページ9

あの騒がしい話し合いから１週間経ち、土方さん達は大阪へ向かった

　山南さんの事はまだ心配だけど無事である事を祈った

千鶴「Aさん何してるんですか？」

貴方「千鶴ちゃん…！」

千鶴「考え事ですか？」

貴方「考え事って言うより、昔の事を思い出してたんだ…」

　思い出したくなんてないのに、頭の中に浮かんでくる

貴方「美菜は知ってるんだけど、私幼い頃に両親を火事で亡くしてるんだ」

千鶴「ぇ…」

貴方「親戚が私の事を引き取ってくれたけど、その親戚もついこの間病気で亡くなった…」

　結局、私はいつも１人だった

貴方「でも、美菜はずっと一緒にいてくれた」

千鶴「Aさんにとって、美菜さんは大切な人なんですね」

貴方「すっごく大切…」

　家族を失った私に、大切な存在があるとすれば美菜だけ

　美菜さえ隣に居てくれればいい

千鶴「でもっ！これからは私もお傍にいるのでいつでも頼ってください！」

　千鶴ちゃんは優しい笑顔でそう言ってくれた

貴方「千鶴ちゃん…、ありがとう」

　私はこんな風に幸せでいていいのかな…？

貴方「千鶴ちゃん、私の事は呼び捨てで良いよ」

千鶴「えっ!? いや…その…、じゃあAちゃんで…//」

貴方「うん♪」

　顔赤くして可愛いなぁ

貴方「私今日は炊事当番だから行くね」
・
・
・
美菜「美味ひぃ〜っ!!」

貴方「食べながら喋らない」

　今日は平助と一緒にご飯を作った

原田「こんなに美味い飯を食うのは久しぶりだな」

藤堂「だよな！俺も一緒に作ってて楽しかったぜ！」

永倉「総司も見習ったらどうだ？」

沖田「どういう意味？」

　あぁ、沖田さんのご飯って塩辛くなるんだっけ

　何か可愛い一面もあるんだなぁ

沖田「君、笑う事もあるんだね」

貴方「え？」

沖田「いつも平助や美菜ちゃんとばっかいるから顔がよく見えなくてね」

　何か嫌味っぽいな…

　沖田さんは嫌いじゃないけどこういう所が少し苦手だ…

斎藤「総司、その辺にしておけ…」

沖田「ただ嫌味を言ってるわけじゃないよ。笑ってると可愛いから言っただけ」

　かわ…い、い？

　これは空耳なのか？いや絶対にそうだ。

原田「A〜?」

美菜「A〜?顔が赤いよ〜ｗ」

貴方「あ、赤くないし…っ//」

藤堂「何だよこの雰囲気…」

　こんな風に楽しくて、幸せな時間が続くといいな…

泡沫８　美菜side　　（駄作者、高校に合格しました〜。春から高校生です!）→←泡沫６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す