【薄桜鬼】トリップ少女の泡沫恋物語

泡沫２５ ページ27

いつ状況が動くか分からないまま、新選組は待機

　私と美菜も少し話しながら時を過ごしていた

　千鶴ちゃんは少しうとうとしていて可愛かった

原田「お前らも疲れたら言えよ。膝くらいは貸してやる」

美菜「流石左之さん♪でも、それは今度のお楽しみにとっとく」

　左之さんも前より美菜と話すようになった

貴方「あ、美菜」

美菜「何?」

貴方「そろそろじゃない?」

　私がそう言った瞬間、爆音が響いた

土方「行くぞ!」

藩士「待たぬか新選組!」

　我等は待機を命じられていると、動く気がない藩士達

　でも新選組は違う

　土方さんのあの言葉で皆の気持ちが変わる

土方「自分の仕事にひと欠片でも誇りがあるならてめぇらも待機だ云々言わずに動きやがれ!」

　正直、このセリフが聞きたかった

藩士「新選組に続け〜!」

　不満を言ってた者でさえ、着いて行く

　まさに武士の鏡だ

　御所に着くと、そこは惨状だった

　泥に塗れた長州藩の旗

貴方「酷い…」

　アニメや本で見るのとはワケが違った

斎藤「蛤御門に押しかけた長州勢は薩摩と会津藩によって退けられた模様です」

原田「土方さん、公家御門の方にはまだ長州の奴等が残ってるらしいぜ」

　土方さんは顔色を変えた

　もちろん私達は敵のいる方へと向かう

　土方さんの采配で隊を分ける事になった

土方「お前らは何処へ向かっても構わないがどうする」

美菜「私は公家御門の方に行く!」

　美菜が一君の方に行かないとかビックリなんだけど

美菜「A、意外そうな顔で見るのやめてくれない?」

貴方「だって…」

美菜「Aが天王山に向かうのはわかってるし、蛤御門は天霧だから行きたくない」

　要するに、少しでもイケメンな不知火さんの方に行くって事

貴方「納得。確かに私は天王山に向かうけどね」

千鶴「私もAちゃんと一緒に天王山に向かいます!」

　千鶴ちゃんにモテているとか幸せ

　でも本当だったら風間に会わせたくない

土方「余計な心配はいらねぇぞ。誰がいると思ってる」

永倉「俺もいるしな!」

貴方「そうですね!」

　天王山に向かう途中、必ず会うはず

　隊士の１人を斬り付けることもわかってる

　でも、絶対にさせない…!

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