【薄桜鬼】トリップ少女の泡沫恋物語

泡沫２４ ページ26

元治元年７月…

　私達は近藤さんに呼ばれ広間に集まっていた

　恐らくこれから先、禁門の変と呼ばれることになる出来事について

近藤「会津藩より正式な要請が下った。長州制圧の為に出陣せよとのことだ!」

永倉「ようやくか!」

　近藤さんは会津藩が新選組を認めてくれたと喜んでいた

　きっと池田屋事件の功績が認められたんだろう

藤堂「よっしゃぁ!新選組の晴れ舞台だ!」

　誰もが知っているだろうが平助と総司は屯所で留守番

　２人共不満そうな顔をしていた

土方「お前等はどうすんだ?」

貴方「私は行きます」

美菜「私も行きます」

　千鶴ちゃんは少し悩んだけど行く事を決めた

藤堂「俺らの分もしっかり働いてこいよ!」

　案の定、山南さんに遊びではないと叱られたけどね



　翌日、新選組の隊士達は広間に集まっていた

近藤「我ら新選組は、京都守護職の命により、これより出陣いたす!」

　士気も上がり、いい雰囲気だった

　私と美菜は『誠』の旗を掲げる武士達に続いた

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　いい雰囲気ではあったものの、現地に向かえば…

藩士「要請だと?そのような通達は受けてはおらん！」

　やはりこの答えしかなかった

藩士「壬生浪ごときが…」

　その言葉を聞いて皆が絶句した

　何も言い返せないのを知ってるから、こういう言い方をする

　私は許せなかった

藩士「何だ、女。俺に文句でもあるのか?」

　私と美菜は１歩前に出た

美菜「私達は新選組の隊士じゃないから言わせてもらうけど…」

貴方「壬生浪とか言って馬鹿にする前に、自分の剣の腕でも磨いたらどうですか?」

藩士「何だと!?」

　私はこういう人が大嫌い

貴方「次、馬鹿にしたら容赦しませんから」

　藩士は少し怯えた様子で何も言い返してこなかった

　でも、通達が届いていないのなら仕方が無く次の場所へ向かった

永倉「いやぁ〜、スッキリしたぜ!２回も馬鹿にされたが、２回とも言い返してくれるとはな」

美菜「だってあんなショボイ予備兵とかに馬鹿にされてんの腹立つ!」

貴方「皆は立場とかあるから言えない事でも、私達は言えますから」

　結局、新選組は状況が動くまで待機…

土方「俺達が言いてぇ事、そのまんま言うからな」

　私はただ、大切な人達を馬鹿にされたくないだけ

原田「本当にお前らには頭が下がるよ」

　褒められた事に照れながらも、私達は夜を越した…

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