【薄桜鬼】トリップ少女の泡沫恋物語

泡沫２０　美菜side ページ22

美菜「一君、もう１人で歩ける!」

斎藤「駄目だと言っているだろう」

美菜「何で!?」

斎藤「軽い捻挫とはいえ、悪化して困るのはお前だ」

　悪化したほうがマシだっつーの

　一君にお姫様抱っこされてるほうが、恥ずかしくて困る!

　それを何でわかんないのかなぁ〜っ

斎藤「第一に俺がお前を誘ったのが原因でこうなったんだ」

　は?それって…

美菜「私を誘ったのは失敗で、楽しくなかったって事?」

　もし、そうなら…

斎藤「…あぁ失敗だった」

　何でこんな事聞いたんだろう

美菜「もういい」

　私は無理矢理、一君の腕からおりた

斎藤「おい!」

美菜「せっかくの祇園祭が、私のせいで台無しになってごめんね」

　足が痛いのなんて気にしないで走って逃げた

　一君が私と同じで楽しかったのかな、なんて思ってたのが馬鹿みたいだった

　左之さんにグチってやる
・

・

・
原田「それで俺の所に来たって事か」

美菜「大当たり〜!まぁ、はしゃぎすぎた私が１番悪いんだけどさ」

　誘ってくれたのが嬉しくてつい…

美菜「左之さんは千鶴ちゃんと新八さんと行って来たんでしょ?」

原田「あぁ」

美菜「楽しかった?」

原田「楽しかったぞ。千鶴も喜んでたみてぇだし」

　そっかぁ、いいな〜

原田「美菜は楽しくなかったのか?」

美菜「そりゃ、楽しかったけど…」

　一君が楽しんでなかったっていうのがかなりのショック

　迷惑かけて、逆ギレして…

美菜「私、何やってんだろ…」

　本当馬鹿丸出しだったな

斎藤「美菜ぁ〜っ!!」

　この声はまさか…

原田「斉藤だな」

美菜「うげっ! 私逃げるわ！左之さん、聞いてくれてありがとう！」

原田「おぅ、頑張れよ〜」

　嘘でしょ

　何で私の事捜してんの！？

　今、会いたくない人ランキング１位の人教えてあげようか!?

　君だよ、斎藤一君！！

美菜「本当、一君だけには会いたくない!!」

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