【薄桜鬼】トリップ少女の泡沫恋物語

泡沫１６ ページ18

風間「貴様、我が同胞か…？」

　さすがと言った所か、バレてる

貴方「だったら何ですか?」

風間「その目の色、北の霧島家か」

　目の色…?

風間「霧島家は今15代目だったな。共に来い女鬼よ」

　手を掴まれそうになった時だった

沖田「この子に触るな…っ!」

　総司が風間目掛けて刀を振るった

貴方「総司、吐血してるんだからダメだよ!」

風間「先程まで気を失っていたからほっといてやったが、死にたいようだな」

貴方「やめて!」

　私は総司を庇うように、目の前に出た

　ただ、守りたい一心で…

風間「…今日のところはこれで終わりだ。北の女鬼よ、必ず迎えに行く」

　最後の一言に体が震えた

沖田「う…っ」

貴方「総司!」

　気を失ってるだけか…

　私、結局守れてないじゃん

　これじゃあ何の為にここにいるのかわかんない

貴方「本当にごめん…っ」




　夜明けと共に池田屋での長い戦いは終わった

　土方さんが役人を止めてた事で新選組が得たものは大きかった

　けれど失ったものもあった

　隊士の1人が亡くなり、重傷者も多く出た

貴方「私が守れていたら…」

美菜「A…」

　総司の労咳の原因は、風間の蹴りによる内臓損傷

　それだけは避けたかったのに…

土方「A、平助の出血があの程度で済んだのも、総司が斬られなかったのも全部お前の
　 おかげだ。お前達は俺達のためによくやってくれたよ」

貴方「土方さん…」

　でも…

貴方「土方さん、そう言ってくれて助けるけど」

美菜「今回頑張ったのは私だけじゃないよ」

土方「…千鶴もよくやった」

千鶴「…はい///」

　そっか、千鶴ちゃんは確か土方さんと…

　よかったね千鶴ちゃん

　こうして私達は池田屋事件という、大きな出来事を１つ経験した

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