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泡沫32 過去編 ページ2

貴方「パパ、早くケーキ食べたいね!」

貴父「そうだね」

貴方「パパもママも一緒にろうそく、ふ〜ってしようね!」

貴母「Aの誕生日なのに?」

貴方「ママとパパだけ、特別だよ!」

 家の近くにある交差点

 この交差点を真っ直ぐ行けば家に着く……はずだった


 キキィィィィ!!

 ドン…っ!!!


 耳を塞ぎたくなる様な甲高いブレーキ音

 そして強い衝撃

 怖くて瞑っていた目を恐る恐る開けるとそこには

 血を流しぐったりしている両親

貴方「パパ?ママ?」

 何度呼びかけても反応しない両親

貴方「パパぁ、ママぁ…っ」

 声をかけながら何回も体を揺すってみるが動かない

男1「大丈夫か?!」

男2「女の子が生きてるぞ!」

 通行人であろう人達が車の中を覗き込む

 私はその人達によって車から脱出した

貴方「まだパパとママが…!」

 それを聞いた男性がもう1度車の中を覗き込む

 だが、暗い表情で私の方に戻ってきた

 私は自分で車の方へ行こうとした時だった

男1「危ない!」

 車が爆発し、熱風が吹き付ける

貴方「パパぁぁ!ママぁぁ…っ!!」

 両親が乗ったままの車が炎に包まれる

 炎は両親を車ごと包み、赤く、黒く…

 ただただある物を焼き尽くそうと燃え上がる

貴方「やだぁぁ!パパっ…ママ…っっ」




 




 ___…信号無視の車に衝突し、検死の結果即死だった

 私が呼びかけてる時にはもう両親は息がなかったらしい

 私が最後に見えたのは、ぐしゃぐしゃになった箱から出ている苺のケーキだった

 加害者は軽傷で済み、逮捕…

 そんなのはどうでもよかった

 幼い私は何で両親が死に、加害者が軽傷で済んだのかが理解できず…

 許せなかった…

貴方「…」

 家には夜になっても、どんなに待ってても1人のままだった

 ただあるのは、両親の遺影…

 そして、2人がいるような気持ちにさせる家具や日用品の数々

 でもいるのは、私…たった1人だけ





 7歳の誕生日____…


 私は何よりも大切な存在を1度に失った…


 桜が咲き始めた、暖かい春の日だった

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燐タロ - 続きが気になります。更新楽しみに待ってます(゜∇^d)!!(゜∇^d)!! (2016年3月2日 18時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
魅桜 - スッごく面白いです!更新頑張ってください♪応援してます(`・ω・´)ρ (2015年9月22日 11時) (レス) id: 165204335a (このIDを非表示/違反報告)
M - 紬さん» 笑笑(*^^*)確かに♪でも、左之さんは露出がやばくて新八さんは、ギャァーギャァーuうるさそう笑笑(*^^*) (2015年9月5日 0時) (レス) id: 7f80429ab2 (このIDを非表示/違反報告)
- 平助さん» 平助さんは、名前の通り平助君が大好きですね♪( ´▽`) 私も告白されたらOKします笑笑笑 (2015年8月30日 18時) (レス) id: 15a73ceb1c (このIDを非表示/違反報告)
- Mさん» 勉強教えて欲しいですね笑 そしたら授業中に絵を描いたり、小説のネタ考えないで真面目に満点目指すのに…笑笑 (2015年8月30日 18時) (レス) id: 15a73ceb1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紬*。 | 作成日時:2015年4月3日 17時

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