【薄桜鬼】 最期の刻を貴方たちと共に・・・【余命】

斎藤一　：　番外編 ページ44

(斎藤side)

　 これは俺が（人１）の病気の事を知ってから少し経った頃

貴方「ねぇ一君！剣の対戦相手してくれない？」

斎藤「俺は構わないが、身体は大丈夫なのか？」

　 戦っている最中に倒れたりしたら…

貴方「大丈夫だって！」

斎藤「わかった」
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斎藤「では始めるぞ」

貴方「うん♪平助、合図よろしく」

藤堂「おう。じゃあ始め！」

　 平助の合図で（人１）の目つきが変わった

　 そして次の瞬間…

　 カ―ン！！

斎藤「相変わらず１発が重いな」

貴方「まぁね、その為にいっぱい修行してきたんだから！」

斎藤「こちらからも行くぞ！」

　 カン！カン！

貴方「え、ちょっ…一君強すぎ！」

斎藤「手加減はしないと言ったはずだ」

　 俺は木刀を何度も突き出した

　 （人１）はそれを避けるように後ろへ下がっていった

斎藤「これで終わりだ…！」

貴方「ゴホッ、ゴホッ！」

　 まさか労咳の！？

斎藤「（人１）、大丈夫か！」

　 ここには平助もいる

　 平助に知られたくないはず…

斎藤「一旦勝負はここまでにして、薬を飲んで来い」(ボソ

　 （人１）は首を縦ではなく、横に振った

斎藤「ここで無理をすれば困るのはお前だぞ！」

　 ここで（人１）はようやく口を開いた

貴方「勝負はやめない…だって」

　 顔を上げた（人１）の顔は苦しそうな顔ではなく…

貴方「隙あり！！」

　 満面の笑みだった

　 その事に気付いたときには木刀は俺のわき腹に当たっていた

藤堂「一本！」

斎藤「まさか…演技か…？」

貴方「うんｗ この前病気の事盗み聞きしたお返し」

斎藤「お返し…。俺はひっかかったのか？」

貴方「うん、馬鹿正直なくらいに」

　 馬鹿正直…

貴方「あ、ごめん。言い過ぎた？」

斎藤「いや、大丈夫だ…」

　 （人１）の演技に引っ掛るほど俺は正直すぎるのか

藤堂「お−い一君？（人１）、もう戻って行ったぞ」

斎藤「あぁ…俺も戻る…」
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斎藤「俺はそんなに正直すぎるのか…」

貴方「一君、部屋入っていい？」

　 （人１）か…

斎藤「あぁ。どうした？」

貴方「なんか悪い事しちゃったからお詫びにこれ…」

斎藤「これはお前の団子ではないのか？」

貴方「そうだけど、一君には特別！」

　 （人１）はそう言って出て行った

斎藤「…俺には特別か…(微笑)」

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