【まふまふ】猫が2人

cat5 ページ7

〜真冬said〜



『......』



あー最悪...見られた...

つかこの時間に何で俺の他に生徒がいるんだよ
いつもいねーじゃんか
しかも二見だし、コイツも保健室の常連？
ま、パリピ女子よりはましか


「二見さんだよね？ここで何してるの？」



一瞬にして笑顔を作った

演技なんて慣れっこだ
コレでなんとかやり過ごせば......



『バカじゃないの？』

「...はぃ？」



飛んできた言葉は俺の脳内に響いた

コイツ、バカって言った？俺にバカって言った？



『もう手遅れだよね？なのにまだ演じるの？』



無表情で言う彼女の言葉に驚きが隠せなかった

まだ...って...
何...コイツ、俺がクラスで演じてる事知って
んの...？



『あ、さっきの質問に答えるね。帰ろうとしてた』



そんなのどーでもいいし
つか、そのぐらい見たらわかるわ

何このマイペース野郎...俺の苦手なタイプじゃん...



「真冬〜諦めた方がいいぞ〜。そいつ、他人に全く興味ないから」



二見の奥の方から聞き覚えの声が聞こえた
俺と二見は同時に声のした方を見る

声の主はアイツに決まってる...



「うさみん...」

『！？！？』



保健体育の先生のうさみん
俺が演じてるをこの学校で知っているのはこのうさみんだけ
だからよく保健室に来てる

...つか、視線が痛いんだけど...



『ねぇ、今”うさみん”って言った？言ったよね！？』



ぐいぐいと迫ってくる二見
距離がぐっと縮んで数センチになって、身長の関係で俺はコイツを見下す状態になった

さっきからホント何なの...行動が読めねー...



『うさみんって呼んでいいの私だけなんだけど』

「...はぁ？」



予想を遥かに超える言葉...
ホント何言ってんのコイツ...

それはこっちのセリフだし！！！



「そっちこそ！うさみんって呼んでいいのは俺だけ！俺の特権！」

『はぃ？なんでそーなんのよ！』

「お前等うさみんうさみんうるせー！！！！」



”演じてる”
そんな事は一切忘れて口喧嘩になっていた
そんな俺等をうさみんがお互いの頭ガシッと掴んで離す

あぁ...ムカつく...



「つか俺、1度も呼んでいいって許可した覚えないぞ？」

『いいじゃん。呼んでるのココだけなんだから』

「そういう問題じゃねーだろ」



2人が話している間、俺はイライラMAX

二見の奴、意外と喋るし...つか普通に感情豊かじゃん
さっきまでの無表情は何なの...
クラスで何でこんなに違うわけ...？



あー...調子狂う......

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