・ ページ26
「慧?慧はなにしてんの?みんなの寝るとこだよ、ここ」
「っ…ちがうもん、だって、2人がけんかやめないんだもんっ…!」
「とりあえずここ、換気だな。一回下行くぞ」
騒いだせいで埃が舞っている和室を換気して、全員で1階に降りた。そこで、雄也たちを含めて何があったのか話を聞いていく。
宏太と光のケンカが原因で、そこに慧が巻き込まれたあげく枕を使った闘争が激しくなったと知り、涼介と侑李はため息が出た。
「もう…宏太?光のことからかうのも大概にしなさいって言ってるでしょ。光も、どうしてすぐ手が出ちゃうの」
「慧、お前も。ケンカしても手は出したらいけないだろ」
父はお怒りモードだが、まだケンカの熱が抜けない3人は各々心の中に不満をたくさん抱えていた。
反省どころではない心中で納得いかずに黙り込む3人に再びため息をついて、涼介と侑李は顔を合わせた。
「宏太、光、ちょっと“お話”しようね?」
「慧も。お父さんと“お話”な」
「「えっ…」」
なにやら“お話”だけでは済みそうにない雰囲気を感じ取って、3人とも首を振る。
今回当事者にはならなかった雄也と大貴は、友達が叱られそうな雰囲気におろおろとしている。
「…雄也、大貴?先にお風呂行こうか」
「でも…」
「そうだな。裕翔たち、先済ませてきて」
「こっちはまだちょっと時間かかるから、ごゆっくり」
雄也と大貴は友人の身を案じて不安そうにしていたが、そのまま裕翔とお風呂場の方に消えていった。
ダイニングにはいっそう緊張した空気感が漂う。
「…まだ不満って顔してるね」
「知念、俺2階使うわ。ほら、慧行くぞ」
「あっ…」
「宏太?光?そっち気にしてる暇があるならパパの話きいてほしいんだけど?」
「「っ…」」
もう逃げられないことを悟って、けんかをした3人は少しずつ後悔し始めていた。
88人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いちとま - みつあめさん» もう何周も読まさせて頂いています!これからも過去の作品たちを読み返しながらゆっくり待っていますね(*ˊ▿ˋ*) (2022年11月27日 13時) (レス) id: 183d13b82a (このIDを非表示/違反報告)
みつあめ(プロフ) - いちとまさん» う、嬉しすぎます😭❤︎ありがとうございます!これからも面白いと思ってもらえる作品を残せるように頑張ります✨ (2022年11月22日 23時) (レス) id: 19e769908e (このIDを非表示/違反報告)
いちとま - みつあめさん» 書き方って、中々納得いくものに出会えないですよね!別の方のこのジャンルのお話を読んでも何処か物足りなさを感じて、結局みつあめ様の作品を読み返しているんですよね😂それ程に面白いと思っています!ご多忙だとは思いますが、いつまでも次の更新を待っています! (2022年11月22日 2時) (レス) id: 183d13b82a (このIDを非表示/違反報告)
みつあめ(プロフ) - いちとまさん» お久しぶりです!コメントありがとうございます✨作品を作る上で書き方は日々迷走して苦しんでいる部分でもあるので、褒めていただけてとても嬉しいです!これからもマイペースな更新になるかと思いますが、よろしくお願いします🙇♀️ (2022年11月20日 21時) (レス) id: 19e769908e (このIDを非表示/違反報告)
いちとま - 久しぶりにコメ失礼致します!僕はこのジャンルを取り扱われている方の作者様の中でもみつあめ様の書き方が1番好みなんですよね!なので、サイトの方も此方も更新すごく楽しみにしています!みつあめ様のペースで頑張って下さい(^-^) (2022年11月19日 21時) (レス) id: 183d13b82a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みつあめ | 作成日時:2022年8月3日 0時