あの、同居させてもらえませんか？【赤葦京治】

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その日の夜、

俺はもう一度冷静に考え直した。



好きな子と二人で同居？

……ちょっと待って、色々とダメ。


男女二人が同じ家で暮らすんだよね

それも相手は俺の好きな子。

……いや、だからダメ。




とりあえず、AにLINEしてみることにした。





赤葦ねえA、ほんとにうち来る気?



すると、すぐに返事が返ってきた。




A赤葦さんが良ければって思ったんですが、

A今日考え直したんですけど、やっぱりそんな都合いいことないですよね泣

Aわがまま言ってすみませんでした!ほか当たってみようと思います(´;ω;`




……ほかを、当たる

その言葉に引っかかる俺。

こんなにも簡単に俺に頼んできたんだから、


きっと仲のいい男とかにも軽々しく頼んでみるんだろう。

そうしたら、他のやつと二人きり……




赤葦来ていいよ

Aえ!?




やばい、俺すごいこと言ってる。

いろいろとダメなんだけど、

でも他の男と二人で住ませるとかもっとダメ。




赤葦とりあえず、試しにだけどいい?

Aえ、でもいいんですか!?

赤葦ただし、親御さんにきちんと許可もらうこと




好きな子だから、いい。

好きな子だから、ダメ。


俺の頭の中はぐるぐるだった。



Aわかりました!本気で嬉しいです!ほんっっっとにありがとうございます!!赤葦さんだいすき!!




ほら、こんなこと言われたらね。

断れないでしょ。


まあ理由が喧嘩ってことは、

きっと親と仲直りしたら家に帰るだろうし、それまで。


……よし、

物置にしてた部屋、片付けよ。



なんて、まあ好きな子と同居でしょ

本心で言えば嫌なわけがない。

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